カクレてないで出て来〜い! ウ〜、マンボ ♪ | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

小説家・北 杜夫(きた もりお)の出世作は『どくとるマンボウ航海記』(1960年)。
その名の如くドクターでもあった。
父は有名な歌人・斎藤茂吉。医師でもあった。
父親の作風とは違って、彼の筆から生まれたものは、
現代風でユーモアに満ちた作品がほとんど。
そんな小説やエッセイで一世を風靡したとも言える。
もともと躁うつ病の傾向があり、彼は東北大学医学部を卒業後、対人を避ける意味もあったのか、
精神科医として水産庁調査船の船医となる。
その時の様子を元に描いた軽いタッチのエッセイがうけていた。
『どくとるマンボウ航海記』のヒット以降、「どくとるマンボウ」シリーズを次々に発表した。
この「どくとるマンボウ」こそ彼自身を描いたもの。
マンボウは、もともとグウタラで、海を漂ってばかり。
大きさとしては、畳一畳ほどの大きさがあり、
巨体を翻して食にありつこうと考えるのではなく、海を漂っているうちに、
たまたま出会ったものを口にする。
お気楽な性格の魚であることを説いていた。
そんなマンボウの類でも、その名の如く、非常に発見されにくい種類の「カクレマンボウ」が
アメリカ・オレゴン州の海岸に打ち上げられたというニュースが出ていた。

そのニュースによると、体長7.3フィート(約2.2メートル)。
まさに畳一畳ほどの大きさ。
その知らせに、多くに人たちが、発見場所であるギアハートビーチに押しかけているという。
通常ならば、朽ちたり、動物たちによって食い荒らされたりするそうだが、
かたい表皮に包まれているせいで、写真の如くに横たわっているだけという。

本人の「カクレマンボウ」からすれば、海で、ひっそりと隠れていたのに、
全く不本意な形で身を晒すことになったのは残念至極といったところだろう。

そういえば、小説家・北杜夫氏も、うつ状態の時は、
押入れかどこか、人目につかないところでずっと過ごしている、などの表現があった。

カクレマンボウの記事から「どくとるマンボウ」こと北杜夫氏が、
ふと思い出されてきた。
気づけば、北杜夫氏が鬼籍に入ってより十余年にもなる。
当方は、ファンの一人でもあったが、あの小市民の発想が懐かしい。

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<了>