赤ずきんちゃんは、死んデレラ? | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「赤ずきん」「長靴をはいた猫」「シンデレラ」などを収録した
『ペロー童話集』の作者として知られるシャルル・ペロー(Charles Perrault) は、
収録童話が重なっている『グリム童話』と比較されることが多い。
この童話集はグリム童話より100年ほど古い1697年に『寓意のある昔話』として発表された。短く言えば「寓話」。
寓話とは「それとなく指し示した教訓の物語」という意味になるが、教訓と言いつつも作者によって教訓の意味が違うもの。
両者には同じ「赤ずきん」の話がある。
「赤ずきん」のストーリーで、ペローとグリムの大きな違いとされるのが、結末部分。
ペローの赤ずきんは、狼に食われて死んでしまうのに対して、
グリムでは、狼の腹を切り、赤ずきんとおばあさんが出てきてハッピーエンド。
さらには、狼のお腹に大きな石を詰め込むという話になっている。
この違いをかの澁澤龍彥氏は、ペローには、「古拙の味わいがある」と表現している。
ペローは、ブルジョワの家庭に生まれ、長じて弁護士となるが、
調べてみると、弁護に当たったという記録は、だだの2件。
官僚のコルベールに引き立てられ、
宮廷で過ごすことになったという「運」の持ち主でもある。

彼の「長靴をはいた猫」は、こういった「運」の持ち主の物語。
あらすじを紹介すると、
「ある粉引き職人が死に、3人の息子には遺産として、長男は粉引き小屋。
次男はロバ。三男は猫が分けられた。
当然ながら、その三男が嘆いていると、
猫が「あなたがもらったものは、そんなに悪いもんでもないですよ」
と言って、そこから、この猫が活躍することにより、三男は地域の領主となり、
美しい娘を妻にすることになる」
この猫が語った表現が、何ともこの物語の作者らしい。
「あなたがもらったものは、そんなに悪いもんでもないですよ」

「古拙の味わいがある」とは、この辺りのことなのか。

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<了>