新型コロナでさらに遠くなった「遠距離恋愛」 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「遠距離恋愛」がテレビドキュメンタリーとして放映され、
一つのトレンドとまでなったのは1987年のことだという。
あいにくと私の記憶の中にはないが番組の主題歌をユーミンが歌っていたようだ。
当時、夜の9時に東京駅を発つ新幹線はおよそ12時ごろに終着の新大阪に着く。
逆に夜の9時に新大阪駅を発つ新幹線も12時ごろに東京駅に着く。
週末を共に過ごし、ギリギリの新幹線で戻ってゆく。
深夜の12時にシンデレラの魔法がとけるのになぞらえながらの歌詞。
実際に双方ともに夜9時発の新幹線をシンデレラ・エクスプレス
と呼んでいたようである。
国鉄時代から民営化されたJR へのイメージの転換も手伝って
そんな企画が打ち出され見事にヒットした。

このようにヒットした遠距離恋愛だが現実は容易でないというのがもっぱらのようだ。
アメリカのペンシルバニア州立大学の心理学者ジェームズ・ ボッサード氏が
提唱した「ポッサードの法則」なるものがある。
これを一文で表現すれば「男女間の物理的な距離が近いほど心理的な距離は狭まる」となる。
逆を言えば、遠距離に位置する二人は心理的な距離も遠くなる、ということができる。
実際に5,000人を対象に恋愛から結婚に至った例を調査すると、
上記のことが実証できたというもの。
恋愛から結婚に至った33%は数ブロック圏内に住んでいたという。
そして、距離が遠くなるにつれて結婚に至る率が下がることになる。

今や結婚といえば国内だけではなく国際結婚も珍しいものではない。
東アジア圏ならば当時の東京大阪間より時間的に短いところもある。
世界と言っても、そんなに遠いものではない。
そんな遠距離恋愛が成り立つ土壌はある。
ところがここ暫くの新型コロナで距離があるどころか、
飛行機も飛ばなくなった。物理的な距離は遠くなるばかり。
ユーミンが歌った『シンデレラ・エクスプレス』
の歌詞には、
「♪シンデレラ 今 魔法が消えるように列車出てくけど
ガラスの靴 片方 彼が持っているの〜」と語るような夢物語。
ただ、これだけ離れてしまうと、
彼が持っているはずのガラスの靴は、今、何処(いずこ)。

そんな悲劇が生まれないことを願うばかりである...


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<了>