ドッペルゲンガーの恐怖 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

ドイツの作家ホフマン(Hoffmann) と言えば幻想文学の先駆け的存在。
モチーフとしては自動人形やドッペルゲンガーなどを描いている。
自動人形、すなわち、ロボット。
最近は介護ロボットなどが普及するなど人間の身近な存在になりつつある。
自動であるというのはコントロールされている状態を示すが、
見方を変えれば、コントロールを外れ暴走することもありうる。
自動人形の恐怖は、自由意志を持った存在となったり、
制御が効かない状態になること。
ロボットは、いつかそのような存在となる、という猜疑心の対象でもある。
そしてドッペルゲンガーと呼ばれるものは、全く似て非なる「もう一人の私」という存在。
世のどこかに私と瓜二つの存在がいる。
それは「私」であるはずの存在だが、それに対する私のコントロールが及ばない。
そのドッペルゲンガーを見ると人は死ぬ運命を背負うことになる。
芥川龍之介もその存在と出会ったことを言っている。

ホフマンが持っている恐怖は、日常の中で見い出すコントロールの綻(ほころ)び。
何でもない光景の中に魔力を感じていたようだ。
「我知らず、夢のような状態に落ち込む。そんな時は決まって、
バセット・ホルンの深い響きが聞こえてくる」
「真紅のカーネーションの香りが、強い響きで語りかけてくる」など、
そんな幻想を見ていたようだ。

自動人形やドッペルゲンガーはホフマンにとっては、
そんな恐怖の対象となったものだが、
考えようによっては、一番の良き理解者であり、
話し相手としては適任とも言える。
そんなドッペルゲンガーに会ってみたいと思うこと頻(しき)りであるが、
生命が奪われる危険性。
そんな枷(かせ)が、機をそいでゆく。

さすが、ホフマンというところだろう....


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<了>