「心の壁」「ベルリンの壁」 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「ソリが合う」という表現がある。この「ソリ」は「反り」という言葉が当てられる。
ほとんどの人間は、まっすぐというより、なにがしかの「反り」があり、
その「反り」がうまくピタッと合う人間のいれば、いびつになる人もいる。
その辺り、おおらかに見ていけばいいものを、強引に矯めたり、
型にはめたり、合わないものを排斥するようなところがある。
困ったものだと思うが、それが人間というものらしい。
ベルリンは主義によって東と西に隔てられ、
まさに「反り」が合わない場所の最前線だったとも言える。
今のベルリンの地図を見ても、かつて存在していた「ベルリンの壁」の
境界線が地図上に引かれている。
その線を見ると、奇妙な線であったことがわかる。
あるところでは、川を隔てて線が引かれているが、
数軒分の敷地を残して壁で分けられているものもあれば、
一軒の家だけを避けるようにようにして線が引かれている。
決して、真っ直ぐとか「理に叶った」と思えるものではない。
明らかにデコボコ。
この家は、仲間に引き入れたいが、この家は避けたい。
この地域は自分たちの陣地に入れたいが、あちらの人たちはイヤだ、など、
ベルリンの壁は、生臭く人間臭い感覚によって引かれた線に違いないと思わせる。

ベルリンが東と西に分かれていた時に唯一、通行できる「ポイント」は、
「チェック・ポイント チャーリー」と呼ばれるところ。今はそこを散策している。
かつて、ここを管理していたのはアメリカ軍。
ゲートの向こうは、東ドイツ軍が戦車を配置して銃を構えていた。
その当時、西ベルリンに住む人は、東ドイツの国の中にポツンと小島のような存在。
同じ西ドイツ内に入るにも自由主義の周辺国に旅する時も、一旦
このチェックポイントを越えて東ドイツに入らなければどこにも行けない。
このチェック・ポイントでアメリカ軍のチェックを受け、許可を得て出ることになる。
それで済まない。さらにそこを出て東ドイツ側に入ってからの方が大変。
目的を訊かれ、持ち物は徹底的に調べられ、
そこで、不備があると、そのまま東ドイツの監獄に直行ということもある。
西ドイツに行くのさえ運命を握るのは、このチェックポイント。
それほど緊迫した場所。
かつては、ここでケネディとフルシチョフの会談があった。
この二人は「反り」合う、合わないの話ではなく、
お互い大量破壊兵器で対峙し合う関係だった。

ケネディ大統領

東西ともに戦車で対峙

チェックポイントは、そんな緊迫した場所だった。
今は、US アーミーの格好をした写真撮影のモデルが立っていて、
「撮影料頂戴」といった商いをしている。



「な〜んだUS アーミーじゃないのか?!」と思うが、
写真に見るように、かつては、緊迫した「チェック・ポイント」だったが、
今は、お土産物屋が並んだり、写真撮影の恰好の場所となっている。
商魂たくましい、といったところではある。が、

現代人には、両手にお土産といった観光地としての
「チェック・ポイント・チャリー」の方が、よっぽど「反り」が合うようだ...


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<了>