実際のところ、「人は見た目が何割?」 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「春の夜の闇はあやなし梅の花 色こそ見えね香やは 隠るる」
という凡河内躬恒(おほしかふちのみつね)の歌がある。
この歌の意味は
「春の夜の闇というものは、わからないものだ。
夜の闇に隠された梅の花は、その姿は見えないけれど、独特の梅の香りは
隠そうとしても、隠れはしない」となる。

人間、特に現代人は、上記の歌に詠われる嗅覚よりも視覚に頼ることが多い。
例えば、『メラビアンの法則』なるものがある。
これは人がどのようなもので好悪の印象を持つかという実験。
それによると言語そのものの情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、
見た目などの視覚情報が55%の割合であったという。
この比率から”7-38-55のルール”という呼び方をされることがある。
「人は見た目が8割」などという言葉があるが、
そこまで視覚情報には頼っていないようである。
上記の「7-38-55」を合計するとそれで100となるので、
それ以外の情報は加味されないことになるが、
実際のところ嗅覚やそれ以外の第六感や「何となく」
といったものもあるように思えて仕方がない。
好悪を図るものに、嗅覚によるものが結構ある。
わが尊敬してやまない動物学者のライアル・ワトソンは
「人間の嗅覚については他の動物に比べて劣っているように言われるが、
『嗅覚で記憶が喚起される』など決して鈍感な器官ではない」と表現している。
彼が行なった実験の一つに歯科医院の待合室の椅子に微量の男性フェロモンの
匂いがついた椅子を置いていると、そこに腰掛けたのは
圧倒的に女性が多かったという話がある。そんなところから判断すると、
これは無意識世界の話だが、そのような判断をしているようなところもある。
すなわち視覚に依存しておるようなところがあるが、
肝心なところは、嗅覚や別の感覚による判断でなされているのかもしれない。

まさに「香(か)やは 隠るる」。
すなわち、「その匂いは隠れるだろうか、いや、隠れはしない」となる...


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<了>