人は得体の知れない悪夢のようなものに魅かれる | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

ゴヤの画集を見ていた。
彼の評価は高く、ベラスケスとともにスペイン最大の画家などと表現される。
代表作はプラド美術館に収められている「裸のマハ」「着衣のマハ」
そして連作「黒い絵」。
『我が子を食らうサトゥルヌス』などは、作風が一目で彼と捉えられるもの。
版画の四大傑作シリーズとして挙げられる作品として
『戦争の惨禍』『ロス・カプリチョス』『タウロマキア(闘牛技)』『ロス・ディスパラテス』
などがある。
中でも版画集『ロス・カプリチョス』は80作品もあるほどの大作。
どの作品をとっても、おどろおどろしい作品が連なっている。
この「ロス・カプリチョス」日本語訳には、たいてい「気まぐれ」と
フられている場合が多いが私見だが「奇想」という文字を宛てるのがいいように思う。
ボードレールに、この作品をイメージしたであろう詩が残されている。
『悪の華』一編「燈台」7節
「ゴヤ、得体の知れないものに満ちた悪夢、
魔女の狂宴のさなかに煮られる胎児、
鏡を見る老婆、悪魔を誘惑しようと
素裸でくつしたをはく少女。」
これは、まさに『ロス・カプリチョス』の中の一部を描いてみせたもの。
そんなものが満ちている作品集。

思いあまってゴヤの従者が訊いた
「何でこんな恐ろしいものばかりを描くのですか?」
ゴヤはさも当然のように答えた
「再び、こんな野蛮人にならないことを永久に人間に要求するためだよ」

先日『怖い絵展』を見に行ったが、溢れんばかりの多くの人で賑わっていた。
誰しも心の深淵には、このような、
得体の知れない悪夢のようなものを見てみたいという思いがあるようだ...


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<了>