「土用の丑の日」が、またやって来る | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

今年の夏、いわゆる「土用の丑の日」が二度あるという。
この日には、決まって鰻を食べるという習慣があるので、
鰻屋としては、書き入れ時が二度にわたってあることになる。
とは言え、最近は、鰻の稚魚がとれないと言って、鰻も高値。
もはや庶民の食べ物とはいかないようだ。

このウナギに関する話で『鰻の幇間(たいこ)』と題する落語のネタがある。
この題になっている「幇間(たいこ=ほうかん)」という仕事は、
旦那にくっついていって「よいしょ」をして、一日の碌に預かろうという職業。
この落語に出てくるのは、一八(イッパチ) という幇間(たいこ)。
この男、せっかくの土用の丑の日なので、
いい旦那を見つけて「鰻」にありつこうと辺りを見回していた。
そこに湯上がりなのか浴衣を着た恰幅のいい男が現れる。
見ず知らずだが、そこは幇間、調子良く声を賭ける。
「旦那、しばらくぶりです」というと、「やぁ」と返事して、知っている素振り。
こうなると幇間が知らないとは言えない。
探りを入れつつ会話をするが、どうしても思い出せない。
これは幇間にはあってはならないこと。
(このあたりはBoots strapも小商いの端くれ、道で声をかけられ、
どうしても思い出せない、という痛い思いは一再ならずある)
何とか、ごまかしながら話を合わせていると、男は、
「湯にも入ったし、今日は、土用の丑の日。ウナギ喰いにいくか」と言う。
そこは幇間、調子良くついてゆく。入ったのは初めていく裏通りの汚いウナギ屋。
そこで、何だ、かだ、と会話が弾むが、この男、肝心なところで
うまい具合に、はぐらかす。
食べ終わったあと、油でお腹が緩んだのか、厠(かわや)に駆け込んだ。
戻って来ると、さっきの旦那がいない。
こちらは「幇間」、通常の旦那なら、もう勘定も済ませていることだろうと思うと、
まだだと言う。幾らだと言うと、妙に高い。
「お連れ様が6人前を包んで持ち帰られました」という。
「この身なりがわからないのか?オレは幇間だ」
「お連れ様が、『こちらは浴衣、羽織を着ているのが旦那に決まってるじゃないか?』
そう言って出て行かれました。お支払いをお願いします」
「わかった。払えばいいんだろっ!
おっ、下駄を出しくれ。今日おろしたばかりの下駄」
「それもお連れ様が包んでもって行かれました」

「何、それも持っていった? 包み隠しのうまいヤツだ」

(最後のオチは、Boots strap 流に改編)

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<了>