とかく、人の世は住みにくい | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「一日だけ幸福でいたかったら」という話がある。

「一日だけ幸せでいたいならば、酒を呑め。
一週間だけ幸せでいたいならば、車を買え。
一カ月だけ幸せでいたいならば、結婚しろ。
一年だけ幸せでいたいならば、家を買え。
一生幸せでいたいなら、正直でいることだ」と出てくる。

「いかにすれば、幸せでいることができるか?」
人間の永遠テーマと言えるものだが、
アメリカの小説家オー・ヘンリー(O. Henry) は、そんな人の世の幸福をテーマに、
心温まる短編小説を世に送り出した小説家として知られる。
これらの小説は、彼が服役中に書いたものと言われている。

彼の作品でよく知られている『最後の一葉(The Last Leaf)』もそうだが、
人に対する思いやりや愛情が、
ちょっとした危険を孕んでいるという話が、結構多い。

そんな彼の作品の一つに『魔女のパン(Witches'Loaves)』という短編小説がある。
この話を要約して紹介すると、
「ミス・マーサは、小さなパン屋を営んでいる。
40歳になる彼女は、近ごろ時々見かける男性に心魅かれている。
その男性は、年からして中年にさしかかっているようだ。
手には絵の具のようなものがついている。
普通のパンなら1個5セントだが、古くなったパンは2個で5セント。
この男性は、その古いのしか買っていかない。
「きっとこの人は貧しい絵描きなんだ」
一人でパンを食べているようなところを想像して、可哀想に思い、
ある日、(密かな恋心を持ちつつ)パンの中にバターを付けて渡した。
ところが、その男性は、翌日カンカンに怒って来た。
大事な市庁舎コンペに出すための製図が、パンについていたバターの油で
使い物にならなくなった。今日が締め切りなんだ!」
あのパンは、食べるためにものではなく、製図の線を消すためのものだったのだ。

幸せになることは難しい?


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<了>