17年目の記憶 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

小説家の夏目漱石といえば、決まって二枚の写真しか思い浮かばない。
そのうちの一枚は、千円札になった、あの一枚。
そして、大喪の礼の時に撮ったとされるもの。
漱石は、3歳頃に罹った疱瘡により、傷痕が残るほどであったと言うが、
どちらにも、それを目立たなくする修正が加えられている。
代表作の一つ『吾輩は猫である』の飼い主である珍野苦沙弥は、自身がモデルであったり、
漱石の作品に出てくる登場人物は、いずれも個性派の人物たちだ。
同じく『吾輩は猫である』に出てくる水島寒月や
『三四郎』の野々宮宗八という名で出てくる珍妙な科学者は、寺田寅彦がモデルだという。
寺田氏の科学者としての研究は、「金平糖の角の研究」や「ひび割れの研究」などがあり、
ちょっと変わり者であったのは間違いない。
また、記紀の「国生みの神話」をヒントにした大陸移動説の端緒となる論文も著している。

その寺田氏。災害に対する意識は人一倍あり、
「天災は、忘れた頃にやってくる」という言葉を発した人として知られるが、
調べた人によると、彼の著書にはその言葉はないとも言われる。
だけども、関東大震災で被災し「天災」に関する箴言を数多く残している。
『天災と国防』で
「日本のような特殊な天然の敵を四面に控えた国では、
日常の研究と訓練によって非常時に備えるのが当然ではないか」
と語っている。

同感である。

今日、1月17日は、阪神大震災から17年が経ったメモリアル・デー。
私にとっては、やはり、あの日のことが、
崩れた家々や寸断される道路など映像を伴うように思い出されて来てしまう。

彼の言うように『特殊な天然の敵』があることは、
我々日本人がいつも意識しておかなければならないことなのだ。

同じく『天災と国防』の中にある、

「災害に何度あっても利口になれぬ」

では、尊き犠牲は浮かばれない。

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<了>