鄙(ひな)びた色の味わい | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

ディジタルカメラには、カラーやモノクロに加え、"セピア"カラーに出来る機能がついていたりする。
個人的には、黒の味わいが深いモノクロームの写真に憧れたりするが、
褐色がかった "セピア" カラーには、一瞬の抵抗が過(よぎ)る。
撮った写真を見て、あらためて思い直して、「"セピア"? この味わいもいい」と思ったりする。

わずかに覗く抵抗は、年代のせいかもしれない。
カラー写真が一般化するのは1965年ぐらいからで、それまでは、モノクロ写真だった。
保存が良くなかったりした場合、ややもすると褐色がかることがある。
その思いが、一瞬、"セピア" に対するちょっとした無意識の抵抗を示すことになる。

セピア(sepia)は、イカ墨を原料にした顔料。もしくはイカ墨そのもののことで、
劣化すると、褐色がかる性質を持っているため、古い写真には、その材料が使われていたせいもあり、
"セピア" カラーとなったようだ。

劣化して変色する現象は、遠い昔の出来事として笑う事なかれ、ご同人。
現代のPCなどにも、それに似た現象がある。

少し前の機種のPCやファミコンのパッケージであるガジェット(筐体)。そしてコントローラー。
キーボードも。
買った当初は、ベージュや薄いグレーだったものが、茶系統や黄色っぽく変色している。

「あの黄ばみが、いいですよね~」という方は、かなりの少数派だと思われる。
あの使い込んだところの黄ばみが、古さに拍車をかけるのは間違いない。

黄ばみの原因は、使われているABS樹脂に原因があるという。
ABS樹脂は可燃性があり、燃えだすのを防ぐために抑制剤と混ぜて使用。
これには臭素が含有されていて、この臭素が変色の元だそうだ。

写真の"セピア" カラーに郷愁めいたものを感じたりするが、
この黄ばみは、やはり使い込んだ良さを感じるのは難しい。


この現象、何故か人間の老化現象にも似ている。

皮膚の色がセピア色に黄ばんでくる。
変化するのは臭素が原因? オジン臭?
使い込んだところは、さらに老化が進む?

最近ちょっとした老化現象が気になるこのごろ、

もし、「この黄ばんだところがいいですよね~」なんて言われると、

むなしいお世辞にしか聞こえない。


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<了>