今日はね。ホッコリほんわか、

ひなたぼっこしてるような

あったかい気持ちになったお話です。

長くなるけど読んでね。


その昔。平成の頃。

ウチの崖の下には絵に描いたような

雑種のオス犬、チャ太郎がいました。

お気楽な時代だったので、

チャ太郎はほぼフリーな生活。

崖の上から「ちゃたーーと呼ぶと

どこにいてもすたこらサッサと

崖を駆け上って来て、

しっぽブンブンで飛びかかってきて

二本足で立ち上がった前足が

ミゾオチに決まり

「ぐえっガーン

と声に出てしまうのでしたが

吠えたり噛んだりは一切しない

人懐っこくて真っ黒な目と鼻の大きさが一緒で

三角の垂れ耳でちょっとおマヌケで

まさにこのルックスでしたパグ


私や妹は崖を駆け上って来たチャ太郎の頭を

「よしよしばかばかとなでていました。

チャ太郎を師匠に育ったウチのぽちは

師匠と競い合うようにドッグフードを食べ、

そりゃもーいい子に育ちました。


チャ太郎の本家の隣は保育園で

園児にもきっと大人気だったと思うのですが

その保育園が用地拡充、

チャ太郎の本家を買収し、

いつの間にかチャ太郎も

引っ越して行きました…あいさつもなく!

ちゃたーーー!と呼んでも

茶色い塊が駆け上ってくる事もなくなり

しばらくは寂しい思いをしましたが、

妹とは時々(令和になっても)

チャ太郎の思い出話に花を咲かせていました。


時を戻そう。


先月,衝動買いをしたAグルで会員登録用紙に

住所を書いていると,お店のお姉さんが、

「わたし結婚前にそこへんに住んでました」

…ほ?

「ウチの前に保育園がありました」


…え?


この辺でクレッシェンド始まります。


「二十年以上前になりますケド」

この言葉を聞いて、もしかしたら…

と思っていたコトは確信に変わり

躊躇なくこう聞いていました。


「あの…チャ太郎っていうイヌ…」

「飼っていました!

私はチャ太郎の飼い主ですパグ


きゃーーー


モルト・クレシェンド!

べとべんの第九「歓喜」の合唱がスタートです。


堰を切ったように,2人は涙目になりながら

チャ太郎のありったけを話していました。

(バカバカ,と頭を撫でていたとは

口が裂けても言えません)


私のお買い上げ品を袋に入れて

戻ってきたもう1人のお姉さんが

ほおを紅潮させ涙目でエキサイトしてる

私達を見て

「ど,どうしたんですか?

エラい盛り上がって?」

と目を丸くしていたので

かくかくしかじか…と説明しましたが、

彼女には私たちの歓喜は

10分の1も伝わらなかっただろうなー。


アドレナリンが身体中に大放出されて

ポッかぽかな私たち。

衝動買いの客と店員という立場は

もう吹っ飛んでて。

嬉しくて。懐かしくて。

そしてこの奇跡の再会劇に感激して。


いやー嬉しいわあー

この数年で1番だわあー


ちょっともーー嬉しすぎる。

妹にLINEしなくちゃ!

チャ太郎はいつも笑顔にしてくれたし

ホントに癒しでした。


私も!

すぐに妹に報告する!


数十年を経てチャ太郎が繋いでくれた奇跡。

こんなことってあるんだねえ。

この出来事を思い出すたびに

崖を登って来てブンブンしっぽ振ってるチャ太郎の姿が浮かびパグ

ホコホコと幸せな気持ちになるのです。


そうそう。

先月受診した婦人科。

CT、腫瘍マーカーとも異常なしでした!