岩合光昭さんの「生きもののおきて」に書いてあった記事です。
野生のチータの生態を撮影しようと、車に乗ってチータを探します。
でも、チータを見つけてもすぐには近づきません。近づくと逃げられてしまうからです。遠く離れたところから双眼鏡で見て観察をします。
次に会った時は、前回よりもう少し近づきます。円を描くように近づくのですが、チータがこちらを見ている時は警戒されている時なので、それ以上は近づきません。
そして次に会った時はさらにもっと近づきます。こんなことを繰り返すうち、チータの方もだんだん
「あいつは危険じゃなさそうだな」
なんて思ってくれるようです。
そして、近づいてもこっちを見ないで、獲物となるトムソンガゼルの方を見てくれた時が気を許してくれた合図とのこと。
ようやくチータの近くでの観察・撮影ができるようになります。
これって、人間でも同じですね。
何度も顔を合わせれば合わせるほど、その人に気を許すことになります。
何人かの写真を見せる実験でも、写真で見せられた回数が多いほど、その人に好感を抱くという実験があって、このことを
「ザイアンスの法則」
なんて呼ばれたり、単純接触効果なんて呼ばれたりもします。
もっとも、顔を合わせるたびに嫌な思いをしたら、こんどは逆にその人が嫌いになるのでしょうが。
こんな、
初めて会う人には緊張するけど、
何度も会っているうちに慣れてくる
なんていう感情は、進化の結果動物の段階から既に獲得された本能のようです。