西川(兄)です。


今回は、金融について述べます。

第二次安部政権がやった危ない綱渡り的な話の一つは、金融緩和です。


多くの国民の皆さんは、日本経済が債務超過のきわめて危険な状態にある事は意外に知られていません。


そもそも、
かつて行われた規制改革によって、大規模店の地方進出となり、地域商店街は壊れて久しく、
地方には経済力も人の流出を防ぐ手立てもありません。

事業がない所で、人は食べていけないからです。

こうした大都市へ移動の流れに加え、債務超過、安価を求めた結果の食料や原材料の輸入超過。もはや日本は自活できる国ではもはやなくなっているのです。

そうした中では、
国の豊かさは、海外へ何を売るかで決まります。
しかし、売るものも、安価なコスト力に負け始め、自動車など一部商品以外の競争力は低下しつつあります。


○政府がインフレを起こそうとする理由


こうした状況下においてさえ、
日本政府の借金、いくらあって、どのくらいの速度で利子が増えているのか、ご存知の方はどのくらいおられるでしょうか?

2013年度末で過去最大の1024兆9568億円 ですよ。

1秒あたりだと、約951,294円 の利息が増えています。1秒95万円の利息ですよ。

こちらは、http://www.kh-web.org/fin/ の情報からです。恐ろしい計算をされているページですが、きちんと理解しておかねばなりません。


月95万円稼いでいる人、何人おられることでしょう?
 
それが一秒で利息としてとられてしまいます。

1分あたりに直すと、57,077,640円の利息です。1分で、なんと、5700万円の利息です。
家が買えてしまいます。

1時間あたりに直せば、3,424,658,400円の利息です。つまり、34億2460万円。
小さな国の国家予算をはるかに超えているのです。


一日だと、  82,191,801,600円。つまり、821億9180万円
一年だと、30,000,007,584,000円。つまり、およそ、30兆円

年間30兆円もの勢いで利子が増えています。


本年度もばらまいたので、2014年度末には、さらに増えていることでしょう。


そう、これは普通に返せるレベルではなくなっています。

だから、インフレにしないとまずいと政府は思っているわけです。

○インフレ政策下、金融緩和状態での貯金は目減りしていく



我々の父母の時代、40年ほど前の初任給は、4~6万円でした。
それだけ物価も安く、貨幣価値が違ったのです。今、この給料でやっていける人は少ないでしょう。今の初任給は20万円程度あります。

この時1万円を貯金したとしましょう。この当時はそれでも、利率がそれなりにありましたから、10年で倍になりました。
10年で2万円になったとします。しかし、貨幣価値は減少を続け、今から30年前、初任給は、大体、今のレベルより少し下くらいまで来ていますから、この2万円は、預けた当時の2万円で購入できたものは購入できず、それ以下のものとしか交換できなくなったわけです。

その後利率が減り、10年預けてもほとんど全く増えません。しかし、物価の価値はあがり続けているので、貯金すると、「お金は実質上減る」のです。

なのに、日本人は、未だに貯金を美徳と考えて、貯金します。
目的がある貯金は良いと思います。しかし、何も考えずに貯金しても、目減りするんですよ。


この傾向に拍車をかけたのが、第二次安部内閣の金融緩和です。貨幣価値をさらに下げようとするわけです。

つまり、インフレを起こす事で、国の借金を返そうとしているわけですが、これは、つまり、国民の貯金が、税金として投入されている事を意味します。

経済学のマジックです。何も知らない庶民は、働きありのように働いて、搾取されてしまっているに等しいわけです。


貯金しても、ハイパーなインフレが起きたら、貨幣の価値が下がってしまうのです。

日本の実態はもはや豊かな国ではありません。借金まみれで、いつ破綻してもおかしくない状態なのです。

○今後、国民に必要なのは深い洞察能力




しかし、豊かさを享受してしまった国民は、本当は貧しくなっている事に気がついていません。

日本は、一時の豊かさにおぼれ、実際には貧しいのに、その貧しさを認めようとしない、そういう状態になってしまっているのではないでしょうか?

もっと危機意識をもたねばなりません。福祉が!とか、権利が!とか、言ってる場合ではないのです。

税収に関しては、女性の社会進出促進の方法論の誤りも、関係しています。
これは、長くなりますので、次回に述べようと思います。

こうした事を深く考える一つの機会になればと思い、掲載させて頂きました。


とにかく、まず、借金を返すことに、予算を組み立てる方に、世論でもっていかないと、
一生懸命に働いた金銭の価値がどんどん下がっていくのですよ!

これでいいんですか? いいわけありませんよね?