物部を訪ねて〜鎮魂祭のころに(その3 秋田 唐松神社) | かんながら

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旅の記録です

 

今回のメインになる秋田 唐松神社。
 
鎮魂祭の頃に物部ゆかりの場所に行くというのは、石見の物部神社に最初に行った2011年くらいからなんとなくそうなっている。
 
なぜ物部なのかはよくわからないし、狙っているわけでもないけど、なんとなくこの時期に行ってみたくなる場所に、物部があるのだ。
 
旅行の前に原因不明の腹痛で死にそうになったことがある。
病院に泊まる(と石見に行けなくなるから、入院を拒絶して帰ったのだった。
 
医者には「帰ったら死にますよ」と言われた。
近所の医院から救急車で送り込まれた先の病院の医師が、あまり信頼をおけなさそうなチャラい感じの若者で、入院しても連休の間放置されると確信し、たとえ治癒したとしても、旅が予定されている連休明けに絶対退院できないと確信したので、脅しを振り切って家に帰った。
 
救急車に乗りながら、私が乗っている救急車のために道をあけてくれる車の様子が見えたり、意識は自分でははっきりして、返事もしていると思うのに、周りは意識がないと扱われていたり、いろいろ普通でない状態であったので、ああ、これがそうか、と思う感じだった。
 
 
 
さて、唐松神社。
唐松神社は、秋田物部文書というのがみつかったとかで、とても古い物部の記録があるらしい。
 
丹後の小長谷修聖先生に白山のあと丹後に寄ってお目にかかったのだが、その時に「最近、唐松神社が気になるんです」と申し上げたら、
先生は、正式参拝をしたことがあって、「御幣が黒かった、不思議な神社だった」というようなことをおっしゃっていたので、
正式参拝させていただこうと思ったのだった。
 
 

 

天日宮はあまつひのみや、と読む。

ニギハヤヒを祀る。

 

宮司は、物部さん。

 

物部姓を名乗る方は少ないらしい。

宮司さんでは、石見の物部神社さんとこちらだけなんじゃないかなとおっしゃっていた。
 

 

 

佐竹氏の時代、大名行列より高い場所にあることが許されず、地面より低い場所に掘り下げて、社殿を作らされたという話。

 

今は鎮魂のまつりはやっていないが、すぐにでもできる準備はあるとのお言葉。

「そのとき」のために。

「言挙げせず」だからおっしゃらないし、わたしも聞けないけど、ちゃんと「ある」みたい。

 

岡山の石上布都御魂神社の宮司さんにお会いしたときに、「私たちの仲間が〜」という話を聞いたけど、日本には、なにか「ある」。

わたしには、なんのことだかさっぱりわからないけど。

 

 

 

正式参拝は本殿で。

この赤い縁の額は、お寺のときのもの。

 

 

 


小長谷修聖先生がおっしゃっていた「黒い御幣」みたいなものはなくて、みた感じは通常の祈祷だった。

「正式参拝」だけだと大祓祝詞のみになるので、「心願成就」で祈願にしましょうとすすめてくださって、唐松神社の大神さま方への祝詞を奏上していただきました。

 

通常祈願のお札以外に、「安産祈願」のお札があって、それが「愛子大神」の御朱印のはいったものらしくて、

 

そのお札は、青森だか、北のほうの鉱山のある村の観音様の中から出てきたものと同じだったと。
すっごくそれが気になったのだけれど、宮司様も見せるだけで勧められなかったし、今から「子宝、安産」は叶っても困るので拝見しただけ。
 
「愛子(あやし)」という地名は鉱山があるところ、
そしてそのお札は、唐松神社から出るということ、ということみたい。
 
「愛子」
って思い浮かぶ場所は、屋久島だけなんだけどね、今は。
 
 
もともとは安産祈願の神社ではなかったけれど、今は安産祈願の神社となっていて、全国からお参りに来られる。
そしてお礼に鈴を奉納されるのだが、本当にたくさんの奉納の鈴があるところからして、ご利益は間違いなくあるということなのだろう。
 
 

 

 

 

天日宮。

これらの石は全部、崇敬者さんからの寄進らしい。

この手水鉢のような石は、わたしには船にみえる。

 

神社にはどこにもこの船型の岩があるのか、それともそういう場所に縁があるのかはわからない。

 

 

 

 

杉並木。

 

 

 

天日宮の裏にある丸い石を撫でると子宝にあやかれる、らしい。

 

たくさんの人に撫でられてピカピカの石。

 

 

 

 

 

 

鈴ってどんぐりに見えるのはわたしだけなのかな。

 

 

 

 

 

唐松神社はもとは山の上にあった、と宮司さんに聞いたので行ってみる。

能楽堂なんかもある。

 

 

 

 

 

ここから登る。

 

 

登りきったところに元宮がある。

 

 

 

 

 

きれいにお手入れされてました。

 

 

 

お堀のような川に囲まれている、森が今の唐松神社。

 

 

お城みたいな不思議な場所。

(つづく)