ファンレター 観劇♪ | ジュニのマイペースdiary♡

ジュニのマイペースdiary♡

大好きな観劇(宝塚&ミュージカル)の事をマイペースに綴っています(*'▽'*)

『暑さ寒さも彼岸まで』とよく言いますが、三連休を境目にすっかり秋らしくなりましたね。


三連休の初日にミュージカル『ファンレター』を観劇しました音譜




出演者に惹かれて取ったチケット。

ポスターを見て爽やかなお話だと思っていたのですが、想像と全く違い重くて見応えがある物語でした。



簡単に感動したとか言えない様な、感想を書くのが難しい作品でした。



⬇️あらすじ




決して難しい話ではないのですが、1930年代の京城は日本の統治下でした。


この時代の事は、私世代は学校では詳しく習った記憶がないのです。

自分で学ばなければいけない事だと思うのですが、私は学んで来なかった、、、。


なので、背景にある韓国の悲しい歴史(ざっくりとは知っていますが)に思いを馳せる事が難しく、深く理解出来なかったなと。


ですが、ファンレターが大好きな方のブログを拝見して、時代背景やこの時代の韓国の作家の事などは予習しました。


私は一度きりの観劇なので、予習が必要な作品だと思ったので、プログラムも観劇前に熟読。


『内容に触れている箇所がある』と注意喚起があった、海宝直人さん、木下晴香さん、浦井健治さんの対談も読んでしまいました。三人がどういう気持ちで役に挑んだのか知りたかったので、、。


韓国でつくられたこのミュージカルを、日本人の俳優さんが演じるのは相当な覚悟がいったと思いますし、観劇する側も目をそらしてはいけない歴史だなと、心して観ました。



セフン役の海宝直人さん。

20歳前後の若い役なのですが、全然違和感がなくてびっくり。

憧れていたヘジン先生に初めて会った時の胸のときめきが表情や体全体から溢れ出ていて、少年らしい瑞々しさを感じました。

ヘジン先生へ『ヒカル』というペンネームでファンレターを送ったのですが、ヘジンは女性と勘違いして、ヒカルに恋している様を見て真実を言えなくなって葛藤する姿など、丁寧に繊細に演じていました。私が海宝君のファンになったのは、歌声ではなくて、お芝居だったのですよね。レ・ミゼラブルのマリウスのお芝居に心が釘付けになってしまったの。この作品を観て、海宝君のお芝居が好きだと再確認しました。勿論歌声も素晴らしかった。芝居歌というか、会話の様歌えるのは、確かな歌唱力があるからこそですよね。



ヒカル役の木下晴香さん。

ヒカルはセフンのペンネームで実際には存在しないセフンの鏡の様な存在。そして、こうなりたいという憧れの存在でもあり、どんどん存在感が増していきます。最初はボーイッシュの様な格好でしたが、徐々に女性らしくなり、ヘジンのミューズ的存在に。木下さんはその変わっていく様が見事でした。ある意味現実主義で、残酷な行動をするのですが、悪女に見えない所が凄いなと。

演技と歌声も素晴らしかった。



ヘジン役の浦井健治さん。

役者・浦井健治を堪能出来ました。

最近、スジナシを見たばかりだったので、振り幅のギャップに戸惑ってしまいました笑

鶴瓶さんにも、是非この舞台観て欲しいなぁ。


ペンだけで生き抜いて人生を終えた生活を探究する為に、お稽古場でも人と関わらないスタンスを取っていたとの事。

登場した瞬間から、人を寄せ付けない雰囲気を纏ってたのは流石だなぁと。

本当はヒカルはセフンだと気付いていたのに気付かないフリをして、そう信じなければ、小説を書けなかった。その心理状態が痛いほど伝わってきて胸が苦しくなりました。

凄い役者だなと思いました。


 


物語の最後のセフンの台詞。


『ヘジン先生は僕にとって、初めて出会った春の様な方でした』


この『春』という言葉が、この作品には何度も出てきました。


この時代の歴史の事を何も知らなければ、春の様な暖かい人だったのだなぁと思うだけだと思います。


でも、この時代の歴史に思いを馳せると、この時代の朝鮮の人達が、本当の意味の『春』をどれだけ待ち望んでいたのだろうと思ったら、『春』という言葉がとても重く感じました。


韓国の人が観るのと、日本人が観るのでは感覚が全く違うと思うし、私も深い所まで理解は出来なかったけれど、、、。

それでも、色々と考えて感じる事が少しは出来たので、このミュージカルを観る事が出来てよかったです。