薬師山祭典2024  300年記念祭
ありがとうございました。












おかげさまを持ちまして、たくさんの方にお越しいただきました。
清掃・整備いただきました皆様、宣伝してくださいました皆様、様々企画いただきました皆様、保全する会の皆様、出店くださいました皆様、誠にありがとうございました。

薬師山祭典はニ十数年前よりお参りの数がガクッと減った祭典でした。昔は学校が午前学習の為午後から薬師山で遊んだこと、駄菓子屋のゆりちゃんの話、お弁当を持って花見を楽しんだこと、私と同じ世代の方までは皆似たような話をしてくれます。

しかし、私が中学生になるくらいの頃より「宗教活動だから宣伝はできない」「山は危険だから登ってはいけない」そんな話が広がっていき、どんどんお参りの数は減っていきました。
進学のため私が地元を離れていた間には、ついにお参りが0の年もあり、準備から片付けまで両親がたった2人で過ごした年もあると聞いた時は、胸がギュッとなりました。

私が副住職として戻ってきた頃はご祈祷に訪れる方が少し増えておりましたが、それでも数えられるほどでした。車の音がして窓の外を確認する。そんな祭典を数年過ごしました。昔の面影がなく毎年寂しかったです。

薬師様と両親に賑わった祭典をもう一度見てほしい。私の胸にあるのはそのことばかりでした。

数年前より一緒に盛り上げてくださる方が増え、保全する会もできました。一昨年は70人ほど、昨年は80人ほどのお参りがあり、祭典開始のおつとめを終えて振り返った時に子供たちが遊んでいる姿を見た時は涙ぐんだものです。

少しずつ足を運ぶ方が増えたところで、300年祭をやろうと両親に声をかけました。そこから祭典当日を迎えるまではもう人が集まるかどうか毎日ヒヤヒヤでした。

気を抜けばすぐに数年前の状況に戻ってしまうのはもうわかっていることです。
見どころを増やそうにも赤字になるのがわかっている、電気も水もないところに呼べる人は限られている、そんな悩みを素直に打ち明けた中、出店くださいましたのがあおいとりさん、むつの珈琲店さん、Pizza kariyaさん、テラヨンカーズのみんなでした。

村民の方にはこういうお店があるということを知るきっかけになって欲しいですし、祭典をきっかけに村外からお越しの方には佐井村内でお買い物をしていただきたい、新しいご縁が広がっていけばいいなと、そんな思いでした。
今回人が集まったのは間違いなく皆さんのおかげです。

300年祭当日はとにかく子どもの数が多かったです。昔足を運んだという方も来てくださいました。観光でいらした方も足を運んでくださいました。太田佐井村長も特別祈祷の前に昔の思い出を交えつつお祝いの言葉を述べてくださいました。
「やっぱり子どもの声があるといいな」と住職がつぶやいていたのは印象的でした。お待たせしました。

こうすればいいかな?これできるかな?という案は色々ありますが、お寺の人間がメインで動くとそれは宗教活動という扱いになります。告知も満足にできません。そのため、薬師山を保全する会の存在や一緒に盛り上げてくださる皆さんの存在は大変大きいです。むしろ皆さんがいないと何にもできません。

今回足を運んでくださいました皆さんにまた来ていただけるように、いつか思い出としてみんなに語れるように、今後も楽しい祭典を継続できるようにみんなで努めていきたいと思います。

薬師堂には山の歴史をお話する御朱印こと話朱印の他、薬師堂、金毘羅堂、辨天堂の関係、薬師山と愛宕山と八幡さまの関係などを記した掲示物があります。展望広場から望む佐井村や津軽海峡、北海道は絶景です。どうぞ足を運んでみてください。

また、佐井村景観の日フォトコンテストが開催されています。5月20日が締め切りです。薬師山も村の眺望展になっています。ぜひご応募ください♪




長くなりましたが、薬師山300年祭ありがとうございました✨

副住職 合掌