死んだらどうなるのか、ということについては、
「分かりません」の一言に尽きます。つまり、
「何の情報もない」ということです。

ゆえに、死後の世界について、
「ある」とも「ない」とも言い切ってはいけないのです。
(何も分からないのだから)

それでも死後の世界を考えたいのであれば、
今の世界を延長して捉えていくしかありません。
例えば、物理法則は同様に成り立つと仮定します。

具体的に言えば、死後の世界においても、
マクスウェル方程式やシュレディンガー方程式が
同様に成立すると仮定します。

なぜそこまでして死後の世界を想定するかというと、
そうした方が人生をマクロな視点で定義できるからです。

人間、計画の枠組みは大きく設定した方が
精力的になれますから、できれば人生の枠を超えて
大きく目標を定めていきたいところです。実際、
そうした方が、生き生きと生きていけます。

遠くを眺めるイメージです。今日を見つめると
「やらなければならないこと」が見えてきますが、
人生を眺めると「やりたいこと」が見えてきます。

その他、死後の世界を概念として導入する
メリットとしては、人生の不条理に対する説明や、
犯罪の抑止による治安の維持などがあります。

ちなみに、ぜんぜん関係ありませんが、
死後の世界と似た概念として「虚数」という概念があります。
虚数は、(実数直線上には)存在しない数ですが、便利な概念であり、
主に電磁気学や量子力学などで活用されています。

存在しないから取り扱わない、ではなく、
便利だから活用する、といった発想です。
死後の世界もそんな感じで、概念として便利なので利用します。

(続)