「自社製品の性能が悪い!」と言うとき、
一体どうやってその原因を突き止めますか?

これに対する回答の一つとして、
まず製品を構成要素であるモジュールに分解し、
各モジュールの性能を丁寧に一つ一つ検査していく、

と言う方針が考えられます。

そうする場合は、トヨタの「なぜなぜ分析」に従って、
ツリー構造に基づき原因を調査していけば、原因は求まります。
※なぜなぜ分析とは5回(階)なぜと問う分析(の基準)です。

このとき突き止めるべきは、
一番悪い振る舞いをしているモジュールがどこか
です。
そのモジュールこそが全体に悪影響を与えているからです。
そのようなモジュールをボトルネックと言います。例えば、

PCの性能が悪いときに、
  ・単純にCPUの処理能力が低いからか
  ・マザーボードが劣化しているからか
  ・はたまたグラフィックボードか
  ・そもそもハードディスクが貧弱だからか
  ・もしくはファンが不調だからか
と問題点を列挙して探っていきます。

そうして、問題を引き起こしているボトルネックはどこ?
なぜなぜ分析していくと、大体が人の問題に行き着きます。

例えば、検査を怠っていたとか、ミスを報告していなかったとか、
はたまた、人間関係の悪さがボトルネックとなって、
他部署に影響し、商品開発に悪影響を与えていた、などなどです。

製品の品質の悪さだからと言って、
問題が製造工程にあるとは限りません。仮にそうであっても、
その原因をさらに追究していくと、人間が問題である場合が多いのです。

ミスをするのは決まって人間ですから、
改善すべき対象も人間、または組織のルールとなります。
もしかすれば、自社製品の品質が悪い原因は、
営業部長と開発部長が不仲で協力関係を築けていないこと
かもしれません。

(続)