できることなら、「過去志向」ではなく、
「未来志向」で生きていきたいものです。
しかしながら人は、年を取れば取るほど、
過去志向になっていきます。
未来なんてなくなるからです。

日本は平均寿命が男女ともに80歳を超えており、
世界でも長寿国として知られています。だからこそ、

「あ~あ、私もとうとう40歳か…、
 人生の折り返し地点だな… ( ̄д ̄) 」
などと、

絶対に80歳まで生きられる保証があるわけでもなく、
「まだあと半分は生きていけるぞ!」と思い込んでしまうものです。
何を基準に「折り返し地点」と言っているのでしょうか?

平均寿命というのはあくまで平均値(期待値)です。
それより早く死ぬ人もいれば、遅く死ぬ人もいます。
80歳になった途端にみんながばったばったと
一斉に死んでいくわけではありません。

厚生労働省が発表している年間の日本人の死亡者数は、
約120万人です。1年365日ですから、
1日に換算すると約3000人となります。つまり、
概ね30秒に1人が命を落としていることになります。

年齢や生活習慣を無視して考えると、
あなたや私が今日死ぬ確率は約0.0025%となります。
宝くじ1等を当てる確率が0.000005%とすると、
今日死ぬ確率は、宝くじで1等を当てる確率の
約500倍であることが分かります。

ここでは年齢や生活習慣を無視しましたが、実際は、
死亡確率は年齢に比例して高くなります。ゆえに、
年を取れば取るほど、未来志向になることは難しくなります。

その上で未来志向になるということは、死を受け入れる、
ということです。むしろ、人生を諦め、死を受け入れた方が、
生に執着しないで済む分、幸せになれると言えるでしょう。

参考までに、過去の記事
「前を向く若者、後ろを向く老人」(2018年2月)
においても、未来志向と過去志向の話を載せております。

(完)