まず、一般的によく生じる2:6:2
算数の集団授業でイメージしてください。
上位2割 講師の話がしっかり理解できる。なおかつ、問題演習時にそれをほぼ再現できる。授業中の問題演習時に時間が余る。
中位6割 講師の話は理解できている。しかし、問題演習時にいまいち再現できない時がある。
下位2割 授業中にわからない、授業が早いなどと感じることがある。問題演習時も半分ほどしかとけない。
大雑把ですが、机間巡視していると、こんな風に子どもたちが分布します。
黒板前に立つ時の講師の意識は、中位6割の子にしっかり理解させることに照準が当てらます。
すると上位2割の子にとっては、授業中に「暇だ」と感じる瞬間が結構生じます。ここでの不利益は単に時間と機会の損失です。塾で3時間勉強したはずなのに、その中に「暇だ」という無駄な時間が混入してしまう。本来ならもっと難しい問題にチャレンジできたはずの時間と機会を逸します。
一方、下位2割の子は、「分からない。」と感じる局面が生じます。この子達は、せっかく塾に行っているにもかかわらず、下手をすれば、きちんと理解せず、あやふやな状態で、ほぼ毎回帰宅してしまいます。
この下位2割の子たちは放置すると、授業とのミスマッチが続き、伸びるはずの学力も伸びなくなります。
SAPIXのようにクラス数が多い塾ではミスマッチの影響は限りなく小さいです。
しかし、レベル編成がない、2〜3レベルしかない塾を選ぶなら………
「重視すべきなのは自習室や補習システムの充実度や、使用実態です!!!」
下位2割の子に対しては、正直、集団授業中にフォロー仕切ることは難しいです。
例えば
①偏差値70〜65
①偏差値64〜55
②偏差値54〜30
とクラス編成してみたところで、64と55はともかく、54と30ではとんでもない学力格差がありますよね。
②のクラスで、講師が偏差値50に照準を当てて授業すると…
54→少し暇
50→ちょうど良い
45→少しペースが早い
40→少し分からないな
35→あまり分からない
30→かなり分からない
となってしまいます。
しかし、首都圏でもなければ、
65以上は、遠くの校舎の選抜クラス
64〜55各校舎の上のクラス
54〜30各校舎の下のクラス
ぐらいの3レベル編成はメジャーです。
だからこそ、クラス数が多くない塾では、個人のレベルに合わせてのフォローをどのくらいしてくれるかが肝心です。
そのためには、自習室や補習システムの中でどれぐらい講師が集団授業外で子どもに関わる仕組みがあるかが大切です。
また、机間巡視でのフォローという点では、1クラスの人数の少なさも重要。
自習室や補習システムの仕組みのない中で、クラスの下位から這いあがろうとするならば
親の手厚いサポート
家庭教師
個別指導塾
のいずれかを検討しなくてはいけなくなります。