金曜日、仕事が終わりチカと会うために市街の中心へバスで向かう。

服装はrag & boneの白シャツにhaversackの
ブラウンのリネンベスト、rag & boneのデニムにyuketenのベージュのデッキシューズという格好。

少し遅めの待ち合わせだった。

待ち合わせ場所でLINEを送り、無事にコンタクトする。

あー、こんな顔だったのかーなどと思いながら予約していたスペイン料理の店へ。

よくよく考えてみると、婚活パーティーで数分話しただけの関係だった。

店に向かう途中の会話は天気や店のことなど、無難に弾む。

店に入り、まずはドリンクを頼む。

僕はビール、彼女は白ワインのサングリア。

乾杯し、仕事など無難な話からスタートする。

前菜盛り合わせ、サラダ、牛肉の煮込み料理、パエリアなどを適当に注文しながら、徐々にアルコールも回ってきて、これまでの恋愛遍歴について聞く。

前の彼氏とは8年続いたが、別れてそれから3年くらい恋人はいないとのこと。

結構婚活も頑張ってきたが、なかなかいい人と巡り会えなかったらしい。

見た目も悪くないし、性格もしっかりしている上に、公務員というステータスを持っているのに彼氏ができないのが不思議だった。

選り好みしているのだろうかとも思ったが、一緒にいて落ち着ける人がタイプでそれ以上は求めないとのこと。

ビールが空いたので、二杯目は彼女と同じサングリアを飲んでみたが、スパイスが利いていて爽やかで美味い。

料理も牛肉の煮込みが非常に美味しかった。

お酒と料理でいい気分になり会話もいい感じだったので、攻めてみる。

「僕なんかどうですか?付き合ってみませんか?」

「私なんかでよければぜひ」

「えっ、ほんとに!?いいんですか?」

「はい」

もしダメだったらジョークで済ませようと思っていたが、彼女もまんざらではないようだった。

それまで敬語だったがこのタイミングで敬語をやめる。

「じゃあ、これからよろしくね。徐々に仲良くなっていこう」

「うん。よろしくお願いします」

「じゃあ、そろそろ出よっか。ここは俺が出すよ」

意外に安い料金の会計を済ませて店を出る。

嫌がるかなと思ったが、大丈夫そうだったので手を繋いでバス停まで歩く。

バスが来るまで少し時間があったので、結婚について軽く話を聞く。

彼女のバスが先に来て、頭を撫でて軽くハグして別れた。

じきに僕のバスも来て、バスのなかで彼女に今日はありがとう、楽しかった、これからよろしくとLINEを送る。

彼女からもすぐに返信が来た。

急な展開で驚いてるけどこちらこそよろしくとあった。

しばらくはお互いにお試しのようなかたちで付き合っていって、うまく行けば結婚ということになるのだろう。

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