「人間の身体でショパンを踊るには、単なる修練では済まされない何かが必要・・・」 | ショピンの魚に恋して ☆羽生結弦選手に感謝を込めて☆

ショピンの魚に恋して ☆羽生結弦選手に感謝を込めて☆

清冽な雪解けの水のようにほとばしる命の煌めき・・・
至高のアスリートにしてアーティスト、
羽生結弦選手を応援しています。

 結弦くんのスケートとショパンの音楽の相性の良さについて、わたしはかねてよりあれこれ思いを巡らせていた。

 

 だから、とうとう結弦くんが「バラード第1番」を競技用のプログラムとして選択してくれた時は、まさに天にも昇る心地がしたものだ。

 


 

 しかも結弦くんは、この名曲の解釈を3シーズンにわたって掘り下げ、さながらピアニストが古典に取り組むような厳かで深遠なアプローチをスケートで試みたのである。
 

 そればかりではない。このクラシック界の名曲をオリンピックという舞台で見事に演じ切ることによって、フィギュアスケートが芸術として鑑賞するに値するスポーツであるという認識を、世界に広く知らしめることに大きな役割を果たしてくれたのだと思う。

 


 

 今となっては「結弦くんのスケートとショパンの音楽の相性の良さ」については、誰もがその異議を唱える余地のないことではある。

 

 しかし「その理由は?」と自問してみると、「繊細だから」「美しいから」「情熱的だから」「抒情的だから」等々・・・いささかありきたりな表現しか出てこない自分のボキャブラリーの乏しさに、思わず嘆息が漏れる。
 

 そんな折、新聞である記事に目が留まった。実は現在、12日から兵庫県立美術館で「ショパン–200年の肖像」展が開催されている。

 

 それに関連して今朝の朝日新聞に掲載されていた舞踏家の笠井 叡さんのショパン評である。音楽家であるショパンについて思うところを舞踏家の方に聞く、というのは珍しいなと思って眺めていると、これが実に面白い。

 

 フィギュアスケートも言ってみれば「氷上の舞踏」であり、「楽器」ではなく、自らの「身体」を使って音楽を表現するという意味で、非常に参考になる文章であった。

「踊りきるには難しい」
舞踏家 笠井 叡さん

 

 小さい頃からクラシックに親しみ、古典派やロマン派の作曲家の音楽を、公演でも練習でもよく使います。その中でショパンの曲は、身体で表現するのが特に難しい。
 

 自然と一体化したようなバッハの音楽は流線形。ベートーベンは人間の自我を強く出した激情で、直線、垂直的な動きのイメージ。ショパンは曲線と直線が入り交じり、モーツァルトのように天真爛漫でもなく、テンポが速くて追いつかない。人間の身体でショパンを踊る上では、単なる修練では済まない何かが必要なのでしょう。
 

 ショパンの曲から感じるのは、狂気的ですらある、音楽に対する純粋な思い。神の言葉や理想を表すための手段として音楽を創るのではなく、音楽そのものを自己と同一化し、崇拝の対象としている。まだまだショパンを踊りきれるとは思いません。

 

「狂気的ですらある、音楽に対する純粋な思い」


「人間の身体でショパンを踊る上では、単なる修練では済まない何かが必要・・・」
 

「音楽そのものを自己と同一化し・・・」

 

 結弦くんの「バラード第1番」はまさにそのようにわたしには感じられたし、またこれを書かれた笠井 叡さんは昭和18年生まれで、『日本国憲法を踊る』という作品で平成25年度第64回芸術選奨文部科学大臣賞舞踊部門を受賞されているそうである。その舞踏家をして「まだまだショパンを踊りきれるとは思いません」と言わしめるショパンなのだ。


 結弦くんが平昌五輪で演じるショートプログラムに「バラード第1番」を選んだ時、世間では「3シーズン同じ曲を使うのは“異例”」などと騒いでいた者もあったけれど、真の芸術の分野ではこれを“異例”とする方が“異例”だったのだなあ、と改めて思う。
 

 平昌五輪のシーズンに結弦くんが世界に見せてくれたこと。それはフィギュアスケートのプログラムを芸術作品として「極める」ことに他ならなかった。
 

 ジャンプばかりが注目されがちな昨今のフィギュアスケート界ではあるけれど、このスポーツの芸術的な側面において、結弦くんが成し遂げたことの偉大さは決して忘れられてはならないし、もっと注目されてもよいことではないかと思う。
 

 いよいよ今週末から結弦くんのグランプリ・シリーズが開幕する。彼と同じ時代に生きていることに誇りを持ちたい。一緒にこの壮大な旅ができることに感謝したいと思う。

 

 

 

 それから、同時代を生きていることに感謝したいアーティストが私にとってはもう一人いらして・・・。それは言わずもがなのとしくんである。

 

まず、今日のとしくんのブログを聞いてください↓

 

☆ 残酷な天使のテーゼ 初めてのキー合わせ

https://ameblo.jp/toshl-official/entry-12538059615.html

 

この残テが進化して、こうなります・・・↓


 

いつのまにか再生回数が57万回に近づきつつあり、一度聴くと無限ループ状態に陥るのは結弦くんの動画中毒とどこか通じるものがありますね!

 

寄せられたコメントも1000件を超える大反響!

 

実は昨夜、ラグビーの試合を見て、パソコンがダウンして、深夜にとしくんのニコ生を見に行ったところ、衝撃の「ちょっとだけよ・・・」を聴いてしまいました・・・。

 

ちょっとだけお話しますと、「としくんが十二使徒のコーラスをひとりでハモって壮大な天上の音楽を創り上げていた」って感じかな!?とにかくこの世のものとは思えないボヘミアン・ラプソディーでした・・・。

 

としくんも結弦くんも、『天才が努力するとこうなる』ということですね。恐れ入りました。

 

12月が待ちきれません・・・。

 

 

■ 「ショパン–200年の肖像」展
https://chopin-exhibition.jp/


開催期間
2019/10/12(土)〜11/24(日)
月曜休館

10月14日(月・祝)と11月4日(月・振休)は開館
10月15日(火)と11月5日(火)は休館

開館時間
10時〜17時(入場は16時半まで) ※初日のみ11時開場
※本館で開催中の「富野由悠季の世界」展およびコレクション展とは開館時間が異なります

会場
兵庫県立美術館 ギャラリー棟 3F(兵庫県立美術館サイトへ)
〒651-0073 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目1-1

 

巡回会場
・福岡会場
会期:2020年2月1日(土)~3月22日(日)
会場:久留米市美術館
住所:福岡県久留米市野中町1015

・東京会場
開催予定日:2020年4月~6月
場所:練馬区立美術館
住所:東京都練馬区貫井1丁目36-16

・静岡会場
開催予定日:2020年8月~9月
場所:静岡市美術館
住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17−1 葵タワー3F

 

被災地のお天気が心配ですが、これ以上被害が拡大しませんように。

 

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【書き起こし】CITIZEN CHINA さん 動画第2弾!

https://ameblo.jp/poissonbleu/entry-12537931552.html

 

『西川羽毛ふとん キャンペーン』

https://ameblo.jp/poissonbleu/entry-12537919849.html