「そりゃ閉めますよ、むしろ閉めますよ」
閉めようと必死にドアを引くが千年伯爵にしっかり押さえつけられているせいであかない。
ぎりぎりとした攻防にドアが悲鳴を上げ始めた頃ついにティアーは観念した。
「わかりました」
「ウフv」
ドアの向こう側に引きずり込まれる。
こうしてティアーは教団から姿を消してしまったのだ。
きらびやかな舞踏会の中薄い紫地に黒と白のバラの刺繍の入ったシンプルだが品のいいドレスを着たティアーが千年伯爵の横に立っていた。
「ティキ・ミックは元気そうですね」
「ええ、アレン・ウォーカーのおかげでちゃんと起きれましたしね」
いわれて扇子を口元に当ててティアーはため息をつく。
非常に会いにくい。
会いにくいのにこの男はっと思わずその耳を引っ張りたくなるが人前なので我慢する。
「ティアーっ!」
「ロード、あいかわらずかわいいですね」
「千年公、このお嬢さんは?」
抱きついてくるロードにほほえみながら頭をなでているティアーにシェリルは警戒したように距離を置く。
イノセンスの気配というか思いっきりイノセンスじゃないかっとありありと顔にでている。
「彼女はティアー、イノセンスに捕らわれた我が輩のかわいい名付け子です」
「今は戦う気はないのでご安心くださいな、シェリル・キャメロット」
名前を呼ばれてシェリルはふと懐かしさを感じる。
昔会ったような、そんな懐かしさ。
「ねぇティアー、しばらくこっちにいんの?」
「舞踏会がおわればかえりますよ」
「えーっ」
「ロード、わがままはいけませんよ。
ティアーは今は教団にいる身ですから」
千年伯爵の言葉にシェリルはおもわずティアーをにらんでロードににらまれた。
「ティアーに手を出したらだめだよ」
「わかったよ」
ロードにかばわれながらティアーは苦笑した。
「教団には師匠がいますからね」
「ラッブラブだねー、ちょっと妬けちゃう」
「ロードのことも大好きですよ」
「キャハッ」
