「単刀直入に申しますと、アレン・ウォーカーの病状は
失声症と自分が写るもの…、鏡などに極度おびえています」
はっきりいって酷い状態といえる。
医療室に来たときは平然としていたのに、クロス元帥が離れた瞬間、鏡に写った自分を見た瞬間恐慌状態に陥った。
それまではクロス元帥がアレン・ウォーカーの頭を胸に抱え込んできたため鏡やガラスを見ることはなかったのだろう。
無自覚に発動されたイノセンスが姿を映すであろうものすべてを砕いた。
だがそこからが酷かった
「あのやろうは自分の目をつぶそうとしたんだよ」
「なっ…」
いくら砕いても映し出される自分の姿に怯えて見ることができないようにと思ったのか、ガラスの破片をつかみ眼に突き刺そうとした。
「なんとかクロス元帥と居合わせたソカロ元帥で阻止しましたが…」
「ありゃヤバいぜ?
臨界者の暴走なんざしゃれにならねぇ」
クラウド元帥に任せて眼に布を当て鎮静剤をうったが長くは持たないだろう。
クロス元帥以外の男性にもおびえるそぶりがあったためソカロ元帥も離したが、果たしてクラウド元帥だけで大丈夫だろうか?
『婦長っクロス…っ
アレン・ウォーカーがっ』
突然聞こえてきたクラウド元帥の声に走り出すクロス元帥のあとを私も追いかけた。