自分の中でずっとわだかまってた
不安の正体を少しずつ話してくれた
一通り話したあと
わかる?わかってくれる?っていう風に
おずおずと視線をあげて私を伺いみる
簡単にわかるとは口にできない
章吾の業界や仕事に対するクォリティは
私には理解できない
どんなに練習して一生懸命演じた芝居でも
評価が低い時もある
同じように目を見つめてうなづき
話の続きを促す
「バラエティタレントが嫌な
わけじゃない、むしろ仕事もらって
ありがたいよ?だけど、歌手もダメ
芝居もダメって言われてるみたいで」
演技をしたり歌ったりする人は
絶えず自分の中に自分を探している
のかも知れない
自分の中に何か得体の知れないものを
見つけてそれを表にだすことで
初めて人に見てもらい仕事として成り立つ
台本に没頭してる時は
尋常じゃない集中力を発揮する章吾
怖い役柄の本読みをしていた時
横で遊んでいた優奈が突然泣き出した
ことがあった
「章吾はなぜ歌手より
俳優を選んだの?」
ずっと気になってことを聞いてみる
「歌手を辞めたわけじゃないよ
その時その時、俺のできる仕事って
必死にこなしてた
ただ、今は自分ができる仕事
これだって仕事が・・・」
本当にやりたい仕事をしなきゃって
悩んでた時に私の背中を
押してくれたのは章吾だった
私たちは夫婦
そして家族
だけどお互いの責任はそれぞれ
だったら私も言わなきゃ
ずっと章吾に言えずにいたことを