フィリプスのイヤフォンSHE2670BWのレビューです。某店で、箱潰れジャンク(保証なし)として300円で購入しました。幸い故障していませんでした。なのでこうしてレビューしているわけです。


12-23500Hz, 102dB, 16Ω, 1.2m, Y字型ケーブル

私の持っているものは、「BW」なので、パンダ色で、白と黒の部分でできています。デザインに個性があっておもしろいとは思います。

■特徴
オープンエアー型であることくらいでしょうか。上記のリンクはkakaku.comの最安よりも安かったので掲載しましたが、カナル型では無いと思います。耳に触れる部分がシリコンですので、シリコンアレルギーの方にはどうなのかと思います。斯く言う私がそうでして、シリコンでできている耳に突っ込む部分で痒くなるので、カナル型が使えません。そのおかげで国内メーカーのイヤフォンがほぼ全滅でして、それで、オープンエアー型ばかり購入しているわけです。私の場合、SHE2670は今のところ痒くはありませんので、カナル型のように密着させなければ大丈夫なのかもしれません。

■音質
値段なり(1000円程度)です。100円のイヤフォンとは違います。特に主張が無いので聞き流すには良いと思います。ただ、解像度は高くありません。ヘッドフォンアンプで鳴らせば、意外に良い音を出しますが、用途と違うでしょう。普通に使うと、高級品に比べ雲がかかった様な音です。1000円出せば、最近は大手メーカーであろうと、サンワサプライなどのパソコン周辺機器メーカーであろうと、ものを選べば中途半端に良い音のものは買えます。音造りからわざわざ選ぶ理由も特にないと言ったところでしょう。

PHILIPSのものは、下記のカエル色の首からプレーヤーを下げる形状のものや、NIKEコラボの黒人のおばちゃんのパッケージのものを持っていますが、3種類とも同じような傾向の音です。聴きやすいが解像度の高くない音です。高音の抜けは良いとは思えません。なんか、いい加減に設計するとそうなりますといった音に思えます。

■総じて
以前、派手なカエル色のPHILIPSのイヤーフォンを使っていたのですが、断線しました。こちらのイヤフォンも同じような話を聞きます。見るからに華奢ですし、端子の接合が良くないようです。私の場合、SONYとPHILIPSとSAMSON (SAMSUNGじゃないよ) は、断線が怖いので乱暴に扱えません。

聴きやすい音というのが特長だと思いますが、耐久性がよろしくなさそうですので、あまり勧められないように思います。乱暴に扱わない方なら数百円の価値はあるかもしれませんが、数百円でも良い音のものはいろいろありますので、敢えて勧めようとは思わないわけです。

■お勧めは
私の選択した理由がカナル型以外のイヤフォンですので、オープンエアーで選びますが、1000円程度で国内メーカーは殆どありません。すると、PHILIPSとか、AKGとか、Sennheiserとかになるわけです。AKGは使ってみたいと思っていますが、その前にK701が、「澪フォン」として流行る以前から欲しいので、イヤフォンは後回しです。

それは置いておいて、せいぜい1500円までで考えて、使ったことがあるのがフィリプスとゼンハイザーくらいなわけです。フィリプスは前述のとおり壊れやすいものしか当たったことが無いので今回は触れません。

残ったゼンハイザーですが、MX300、MX400、MX500、MX51 VC STREET、MX260を持っています。MX400は紛失、MX500は椅子か何かで思いっきり潰したようで、振動板まで潰れてしまいましたので、その代わりにMX51とMX260を購入したわけです。MX300,400,500は言わずもがなな名器ですし、丈夫かったのでお勧めしたいところですが、もはや手に入りません。MX51は低音が少なめですが、解像度が高く、MX300,400,500とは音の傾向が違います。SONYのMDR-E888SP以来のお気に入りなのですが、どちらも壊れやすいのが欠点です(MX51は装飾の部品が外れやすいだけですので音質的には問題ありません)。しかし、MX51ももはや見かけません。

MX260の方は、MX160と100円くらいしか違わなかったので、MX260の方を購入しました。MX260は、若干雑なつくり(音も造形も)です。しかし、低音から高音までバランスは悪くないですし、MX51よりも丈夫です。MX51は部品点数が多いので、あちこちの部品が取れてきて、今では品番不明、デザインも違うものになっていますが、MX260にはそれはありません。

MX160,260,360の音質はそれほど違わないと聞きますし、形状を見ても460以上は違いますが、160,260,360の3種は同じです。銀色にするのが高いからMX160は黒なのでしょう。色と大きさが合えばどれでも良いのではないかと思います。超高音が出ている感じはしませんが、低音から高音までそれなりの解像度で、乗りの良い音が聴けます。欠点は、なんとなく高級感のない音と、サイズが大きめですのですので耳を選ぶと思います。できれば2000円くらい(品番がMX400以上か、2桁のものは50以上)の方が、楽器の音がリアルで締まりのある音が楽しめるので、より良いとは思います。

1000円前後で、今回のレビューと被る価格帯のものは、MX160とMX260ですが、私は音質の面でも、壊れにくさの面でも、ゼンハイザーの方を薦めたいと思います。ところで、ゼンハイザーの1000円前後の新型はないのでしょうか。

余談ですが、昔、中国の某大学の構内で(わざと)購入したMX500は偽物でした(400円くらいだったと記憶しています)。それは、ゼネラル通商が販売していたものと比較して、音が明らかに酷いものでした(100円ショップの105円のイヤフォン並みの音)。オークションなどではそのような偽物がありますので、販売者の評判には注意が必要です。