昨年の終わり頃、IBMのT221という超解像度モニターを購入しました。フルハイビジョン21.5型2台分くらいの価格でしたので、4倍の解像度ならお得かとつい買ってしまいました(本当にお得なのか...)。


masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

そもそも、このモニターを購入したのは、PDF(画像をPDFにしたもの)を閲覧する時に、解像度の低いモニターでは、大変読みにくいので、4倍くらい解像度が高ければ読みやすくなるのではないかと考えた結果です。解像度の低いモニターでは、「゜」と「゛」の違いなど拡大しないとわかりません。横線1列が飛んだりして、百が白に見えたりします。


その点では、大変見やすくなりました。解像度としては、PDFが紙に書かれているのとあまり変わらない感覚になりました。バックライトで照らされているので、紙を読むのとは違うのは変わらないのですが。


■その他の長所

超解像度

私は、PDFを読むために購入しましたが、楽譜(DTMをする方など)や写真など高解像度を使う作業には、便利だと思います。


発色・視野角

発色は良いと思います。21.5型などのTN液晶の安いモニターとは全然違います。高級目の40型の液晶テレビのような感じで、横から見てもそれほど色は変わりません。視野角は、前後・左右85度となっていますが、160度くらいあることになっているTN液晶より色の変化はずっと少ないと思います。そもそも色の変化以前に発色からして違います。


■短所

分厚い・重い

本体が10kgを超えています。厚さも5cmは超えているのではないかと思います。それ以上に、ACアダプターが弁当箱のようです。配線の取り回しも大変です。4本繋ぐと、パソコンの周りが太い配線だらけになってしまいます。


リフレッシュレート

DVI 1本では紙芝居です。1秒間に12コマもあれば、枚数をけちっているアニメ並には見えそうですが、なぜか非常に気になります。マウスの操作が難しくなります。画面の割に解像度が高いので、マウスはそもそも反応する範囲が狭くなっているので、動きが悪いとたちが悪いのです。DVI 2本の場合は、下に書いておきます。


モニターから離れられない

文字が1/2倍角(22型フルハイビジョンモニター比)なので、矯正視力1.0では、画面から70cmくらい離すとこのブログの文字がかなり読みにくくなります。「゛」「゜」の区別はつきません。画面から30cmくらいが適当に思えてきます。考えてみれば、ケータイを70cmも離して操作している人を見かけませんので当然といえば当然です。私のケータイはAdvanced W-ZERO3[ES]なのですが、3インチで800X480で、文字を一番小さくしていますので、70cmも離したら、ほとんど読めなくなります。Advanced W-ZERO3[ES]の文字は、1000円札のマイクロ文字の2倍角くらいですが、それよりは、かなり読みやすいといったところでしょうか。


■総じて言えば...

~仮想楽団Medias~さんのIBM T221 3840×2400px レビューのページ で変態御用達と書かれていますが、大方その通りだと思います。アナログ端子のビデオ出力では、繋ぐこともできません。DVI-D 1本では、紙芝居です。


購入当初は、AMD 780Gグラフィック(オンボード)のFOXCONNのMicroATXマザーボードで使用していました。しかし、さすがに、リフレッシュレート12Hzでは、紙芝居です。マウスのカーソルをよく見失ってばかりいました。さらに、動画は見られたものではありません。というわけで、使いにくいので後述のhpのサーバーに付け替えました。780Gは、デジタル2系統が不可ということになっていますが、外したあとで、どうやらDVI-Dと、HDMIをDVI-Dに変換して、2系統として使えたようです。物は試しで繋いで見ればよかったと少し後悔しています。


このブログで何度か出てきていますが、2010年になってから、hp ML115 G5に移し替えました。hp ML115 G5は、オンボードがG200グラフィックなので、10年くらい前の性能です。それ以前にデジタル出力ができませんので、繋ぐことすらできません。私は、グラフィックボードを積極的に買う人間ではありませんが、G200がブラウザを使うにももたつくので、そもそも普通のモニターであっても使えそうにないこともあり、GeForce 9500GTを買いました。グラフィックに約5000円使ったのも10年ぶりくらいです。


GeForce 9500GTは、GALAXY製のDDR3 512Mの方 ですが、付属CDのドライバーでいきなり、DVI 2本で使えました。面倒な作業が必要ではないかと思っていましたので、拍子抜けでした。2100円で売っていたGeForce 7300を手にしていた私に、名古屋・大須のドスパラの店員さんは、9000番台以降はいろいろ進化して違いがあるので、9500の方が良いのではないかと調べてくださったので9500GTにしたのですが、8000番台以前では、これほど簡単にいかなかったかもしれません。CUDAが使えるのも9000番台以降なのでそちらを選んだのですが、CUDAは未だ使っていません。


DVI 2本にして何が変わったかというと、一番の違いは、マウスです。違和感がなくなりました。マウスに気に留めてみれば、若干解像度の悪いマウスを使っているような感覚ですが、カーソルの反応の悪さがストレスに感じるほどではなくなりました。そういうわけで、DVIを4本にする必要は、感じなくなりました。


また、動画が見られるようになりました。ただし、見られるようになっただけです。1秒間に20コマ程度では、コマが飛んでいるのはわかります。そもそも、3840X2400の全画面で見ると、ハイビジョンでも粗が見えます。それもあり、動画は美しく見られないので、内容確認に使えるという意味で見られるようになっただけです。ニュースを見る程度なら、私は気になりません。


その他の気づいた点としては、DVI 2本の場合、完全に同期するのは無理なのか、動画を見ると真ん中に線が入ったようにずれているのが見えます。POWER DVDは、立ち上げると中央に現れるのでちょうどこの「ずれ」が見えます。どうせPOWER DVDの窓は小さいので隅っこのほうに表示してくれれば良いのにと愚痴りたくなります。一方、ブラウジングなどでは、この継ぎ目は、ほとんどわかりませんので、動画の場合のみ気になる点です。