ごあいさつ
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事務室に行ってもだなことを
察した私が事務室に向かって
歩き出すと、タジマ先生が指で
勝手口の方を指しました。
それに従って勝手口に向かうと、
中から鍵が開けられて事務室の中に。
カミヌマ先生は他の保護者さんの
対応をしていて、私はまた前回の
応接スペースに案内されました。
タジマ先生
「お迎えの前にごめんなさいね。
理事会の方でも話が
まとまったから、
ぽいさんに先にお伝えして
おこうと思ってね。」
理事会という上の組織にまで
話しが行っていたことに
少し驚きました。
「り……理事会まで話しが行ったんですね(ˊᵕˋ;)」
タジマ先生
「事が事だったからね。
ただの保護者同士のトラブル
であれば幼稚園も対応は
しないけど、PTAを理由に
犯罪行為が行われたとあれば
幼稚園としても黙ってる
わけにはいかないから。」
PTAは外部のボランティア組織
ではあるものの、私立の幼稚園って
PTA自体が保護者の活動として
幼稚園のカリキュラムに組み込まれて
いることも多いです。
幼稚園や子供達のために保護者が
働くのが当たり前って考えだから、
外部組織として切り離すことも難しい。
公立の学校のように
「公的機関である学校は保護者同士の
トラブルには介入はできません。」
とはならないのが、私立の
私立たる所以だと思います。
タジマ先生
「結論から報告すると、
幼稚園としてはマイさん、
ヒトミさん、ユミコさん、
サナエさんに退園勧告を
出すつもりでいます。
もちろんこれは彼女達からの
話を聞いてからという
形になりますが、
あれだけの証拠があった以上、
この方針が覆ることは
無いと思ってください。
ただ幼稚園としては
保護者同士のトラブルに
対して、謝罪を求めたりと
いうことはできません。
幼稚園としては保護者間の
トラブルには関知しない
という前提があるので、
あくまでも今回の退園勧告は
幼稚園内で行われた
犯罪行為に対する対応だと
ぽいさんには理解して
いただきたいの。
ごめんなさいね。
私としては内容が内容なだけに
全面的にぽいさんの味方に
なって謝罪まできちんと
させたい気持ちはあるのだけど
私も副園長としている限り
あくまでも園の人間として
対応しなくてはならないから。」
タジマ先生の言うことは
最もだと思います。
先生には先生の立場があるし、
本来なら保護者同士のトラブルなんて
幼稚園の先生が関知するべきことじゃない。
先生の仕事はあくまでも
子供達の保育なのだから、
保護者同士の揉め事は
他所でやってくれって話です。
その中でも幼稚園側はきちんと
問題を取り上げてくれて、
ヒトミさん達に対して退園勧告という
対応をしてくれることは
とても有難いことだと思います。
状況を見た上での最大の対応を
してくれたことに、本当に幼稚園には
感謝しかありませんでした。