クラインフェルター症候群についてLGBTは修正すべきという教会はどう説明しますか? | 平田真実のブログ

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南米パラグアイから昭和レシピチャンネルを発信する平田真実の個人的ブログ。
昔の思い出話、グルメ、格闘技、ペット、家族、教会、会社、放射能被曝問題のことまで徒然なるままに・・・何のブログだろう?と雑多過ぎる内容ですが、これが私です(笑)

クラインフェルター症候群という染色体異常というものがあるのをご存知でしょうか?

人間はXYとXXが通常の染色体。

XYは男性に、XXは女性として生まれてきます。

それが生まれながらにXXYという染色体の人が男性の500人に一人の割合でいるそうなのです。

 

その特徴としては

 

・女性化乳房が挙げられるが約50%に見られる程度で、第二次性徴自体は正常に起こる方が多い

・身長が高く、手足も長くなる傾向

・体毛が薄くなるなど外見が中性っぽくなる

・精巣のサイズは小さくなる傾向 テストステロンの生成量が低下し子供ができにくくなる

・糖尿病、慢性肺疾患、静脈瘤、自己免疫疾患、甲状腺機能低下症、癌などを発症しやすい傾向がある

・内気な性格

 

それ以外にもいくつかの特徴が挙げられていましたが、クラインフェルター症候群だからといってこれらすべての症状が当てはまるわけではありません。

 

また、非モザイクとモザイクがあり、モザイクはXYとXXYが入り混じった状態、精巣の染色体がXYの場合は普通に子供ができるそうです。現在は非モザイクであっても体外受精で子供を授かる可能性が残されています。

さらにXXXYという染色体もあります。

 

性分化疾患とも言われますが、人間の性を二分化だけで説明できない第三の性で生まれてくる人が実際に存在し、場合によっては肉体的に両性具有である場合も数千人に一人はいるのです。

少なくとも私の知り合いでも二人はいます。

それから考えるとクラインフェルター症候群の割合は500人に一人ですからそれよりも多く、6~7割の男性がそれに気がつかないまま一生を終えているそうです。

 

だからといって、クラインフェルター症候群と性同一性障害との関連はほとんどなく、XY男性がトランスジェンダーになる可能性とXXYの人がトランスジェンダーになる可能性はほぼ同じだそうです。

まあ私の素人的な憶測ですが、人間は肉体的要因よりも社会的要因のほうが性に関して影響を与えているのだからかも知れません。

 

でも、人間を二元論的に判断してトランスジェンダーを否定的に捉える考え方をお持ちの方に、クラインフェルター症候群や両性具有など肉体的に第三の性で生まれてきた人についてどう考えるのか質問を投げかけたいです。

 

原理主義者は、それは人間の罪の結果だというかも知れません。

たとえば公害や化学物質、被爆や人間の作り出した薬によって、染色体が傷つけられて本来の人間の状態ではないと。

精神論的にも社会の歪みによって性同一性障害が生まれたのではないかと。

だから修正すべきものだという考えですね。

しかし、現代医学では染色体異常も、精神的な性同一性障害も修正は不可能というのが結論です。

私は反対する人たちが主張する修正できたとかいう実例は、それは実際、性癖で勘違いしていた人のことであって、トランスジェンダーではなかったのではないかとみています。

ましてや肉体的に第三の性で生まれてきた人をどう修正しろというのですか?

 

実は最近、私もクラインフェルター症候群ではないかと疑いを持ち始めました。

某有名トランスジェンダーのYOUTUBERさんがクラインフェルター症候群であったことを告白し、その症状を述べているのをみて、当てはまるところが多かったからです。

それまでもクラインフェルター症候群について知ってはいたのですが、確率的にまずないだろうと思っていました。

しかし、尋常性白斑もその一つの現れであると聞いてハッとしました。

その他にも私が末っ子で高齢出産で生まれたこと(←確率が高くなるらしい)。体毛も脱毛サロンの方も認めるくらい薄いです。また、子供が出来にくかったこと(長男と次男の間にもう一人いましたが染色体異常で胞状奇胎でした。その後も次男が生まれるまで妻に不妊治療を受けてもらっていましたが今思うと自分が受けるべきでした。諦めたときに奇跡的に次男を授かりました。)。自分の変わった性格など。そして身長は高くありませんが、すべてが当てはまるわけではないということも知り、調べてみることにしたのです。

パラグアイの病院で保険に入っていたので無料で尿検査と血液検査を受けることができました。

その結果、通常なら5.61IU/ml未満であるべきTPOが211.18 IU/mlと数値が高く、橋本病であることが新たにわかりました。

これもクラインフェルター症候群が原因にもなりうる甲状腺の病ですね。

私の疑いはますます強くなり、そう考えると今までの自分の生涯振り返って納得のいくことばかりです。

それでさらに詳しく直接染色体を検査してもらおうと思ったのですが、寿命や健康上の問題は無いので保険が効きません。

子供も授かっているので不妊治療も必要ありません。

そのため何十万円と高額な検査費用になるということで諦めました。

 

もしそれがはっきりすれば当事者として二元論的考え方の人に強く押し迫れると思って期待していたのですが、まあ私が当事者でなかったとしても現実に世の中に存在するものをどうするのですかと言うことはできるのでこのブログをまとめることにしました。

 

この世界は男性と女性しかいない。

中性は認めない、トランスジェンダーも認めないという考えのお方にお尋ねします。

クラインフェルター症候群のような男性と女性の両方の染色体を併せ持って生まれてきた人についてどう説明しますか?

 

白でも黒でもない、世の中にはグレーな存在があること、そしてそれらが原理主義的には人間の罪の結果であったとしてもそれを本人には責任を負わせられない、いやむしろ神様はそれらの人を含むすべての人を100%そのままで受け入れてくださる愛のお方ではないでしょうか。

 

追記)

ネクスDSDジャパン日本性分化疾患患者家族会連絡会の方から「クラインフェルター症候群などのX・Y染色体バリエーションの人々に対しては,大学の学者さんやLGBTとその支援者の皆さんでも古くて誤った情報が今でも多く,ぜひこちらをご参照いただけましたら幸甚です」とのご連絡をいただきました。

リンク先をご覧いただけたらと思います。

 

先に書きました特徴の出る割合も検査の対象が広がるにつれ変わってきているようですが、医学情報がそれに追いついていないようです。

たとえば女性化乳房は50%程度としましたが、それは特徴の出た人だけを検査していたので割合が多く出ただけで実際はもっと少ないとのこと。

 

私のブログで書いたことはあくまでもトランスジェンダー視点です。

MTFの立場からみれば、次のアメンバー限定記事でも書きましたように自称クラインフェルター症候群というものが発生するほどクラインフェルター症候群は憧れなのです。

ある人にとっては負の要素がその逆だったりもします。

それと、クラインフェルター症候群とはまた違った実際に両性具有を抱えている人もいるのに二元論で考えても良いのかという視点からこのブログを書かせていただきましたので、その辺りをご理解いただきたいと思います。

 

しかし、染色体についてはまだまだこれから解明されていくことが出てくるだろうと思われます。

くれぐれもクラインフェルター症候群=性同一性障害ではないことをご理解いただきたいと思います。