まず本日は広島原爆からちょうど71年、黙祷を捧げたいと思います。
さて、久しぶりのブログ更新となります。
「パラグアイは日本より暑いはずなのに40度を超える真夏でも熱中症の話をなぜか聞いたことがありません。」
このツイートがリツィート30を超え、反響が大きく、何故だろう?というご質問もいただいたので、自分なりに考えてみました。
まず、熱中症というのは必ずしも気温が高いからなるとは限らないらしいです。
湿度や空気の組成などの影響もあると言われています。
パラグアイも必ずしも湿度が低いわけではないのですが、暑さに対する対応は慣れているようです。
まず、テレレというマテ茶の葉っぱや、薬草を冷たい水で出したものを持ち歩き、こまめに水分補給をする習慣が根付いています。
ただの水ならコップ3杯も飲むとお腹がパンパンになってしまうのですが、不思議なものでこのテレレ、1リットル、2リットルといくらでも飲めるのです。
自分専用の水筒とコップを持ち歩き、持っていない人は持ってる人から気軽にもらうことができます。
私も、役所とか行く度に飲むかとよく勧められました。
日本では、テレレはあまりポピュラーでないので、自家製スポーツドリンクを作るのも一つの手ではないでしょうか。
我が家で毎日作っているスポーツドリンクのレシピを参考にアップしておきます。
砂糖 50cc
塩 1.25cc
生ジュース(オレンジやグレープフルーツなど) 50cc
レモン汁(生でも市販のレモン汁でも) 30cc
冷水 700cc
こまめな水分補給、熱中症対策として大切な要素だと思います。
また、アスンシオンは世界一緑の多い首都として樹木に覆われた町となっています。
至る所に木陰があり気温の割に涼しく感じます。
家屋も天井が高く床はタイル、通気性の良い作りになっています。
その代わり、短い冬は気温の割に寒く感じます。
もう一つの理由は、日本人は会社や学校へ行くということに対する生真面目さだと思います。
それが悪いというわけではないですが、パラグアイは暴風雨が激しいと仕事や学校は休みます。
そうでなくても、簡単に休みます。
暑くて今日は長時間外に出ると危ないなと感じたら、何が何でも出なくても良いのです。
また、一番熱くなる時間帯はシエスタというお昼休みの習慣があります。
学校は早朝から始まりお昼には終わり部活動はありません。
様々なリスクに対して、マネージメントは自己責任、個人の直感的判断に任されています。
そんな社会の雰囲気があるため、熱中症に対してもリスクが低くなっているのではないかと思います。
日本での適応は難しいと思いますが、リスク対策を社会に任せっぱなしにするのではなく、個人的判断で柔軟に対応する考え方は学ぶべきではないでしょうか。
さて、最後にもう一つ。
熱中症の原因が空気の組成(窒素酸化物、金属など)にあるとしたらパラグアイは空気が澄んでいるというのもあると思います。
もちろん、首都アスンシオンは車が増え、日本じゃ車検に通らないような車から出る排気ガスで主要道路の環境は酷いものです。
しかし、一つ道を入ると澄んだ空気になります。
豊富な樹木が空気を綺麗に浄化してくれているのでしょう。
その他の南米都市に行った時に見たスモッグもアスンシオンでは見たことがありません。
他の南米都市で熱中症がどうなのかは調べたことがありませんし、どんな空気組成が熱中症に影響を与えているのかわかりませんが、一つ気になるのは某テレビ局の方が、日本のテレビのニュース番組以外で熱中症に注意を喚起するテロップを入れ始めたのは2011年の夏からと仰っていたことです。
パラグアイに熱中症になる人が一人もいないということは大袈裟だと思いますが、少なくとも社会的な問題になるほど取沙汰されてはいないですし、日本でもかつて今日ほど取り上げられることはなかったのではないでしょうか。
地球温暖化のせいだけにしてはいけないような気がします。