原発事故によって自主避難をした人たちの存在無視 | 平田真実のブログ

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南米パラグアイから昭和レシピチャンネルを発信する平田真実の個人的ブログ。
昔の思い出話、グルメ、格闘技、ペット、家族、教会、会社、放射能被曝問題のことまで徒然なるままに・・・何のブログだろう?と雑多過ぎる内容ですが、これが私です(笑)

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4.こんなレアなケースをメディアが取り上げるべきか
について


原発事故が起きて日本人同士、大きく分断されてしまった。


その原因は政府、マスコミが事故を隠ぺい、そして
過小評価したことによる不信感からくるものであろうが、それはブラジルで戦後起こった「勝ち組」「負け組」の争いに似ている。
当時、日本の敗戦情報を信じられない日系人が多勢を占め、少数派のポルトガル語で書かれた現地の新聞が読めて、日本は負けたと言う「負け組」は吊し上げられ、殺されたりもした。
負けたと報道する日系新聞は敗戦を信じない「勝ち組」に襲撃され記者たちは命の危険にさらされた。
それが戦後何年も続いたというのだから驚きだ。

(参照 木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか )


さて、今の日本も事故の起きた原発から漏れる放射能の健康リスクについて


・どうあっても安全でなきゃ困る人。
・安全だと思って普通に暮らしている人。
・安全じゃないと思うけど仕方なく一見普通に暮らしている人。
・できれば避難したいと思っている人。
・実際に避難した人。


とその割合がどのくらいなのかはよくわからないが存在することは確かである。



しかし、「実際に避難した人」の存在は「どうあっても安全でなきゃ困る人」にとっては消し去りたい不都合な存在なのだ



だから無視したり、けちょんけちょんに貶したりする。


一部の芸能人は原発事故後、北海道や沖縄などに引っ越しして引退、もしくはそこから東京に通って仕事をしていると聞く。
公にその理由を宣言している方も極一部であろうが一人や二人ではない。
移住避難した人の中には医師や専門家、放射能に詳しい人もいる。


私もパラグアイ移民相談会を日本各地で開いたが、集まる方は既に東日本から西へ避難した方ばかりだ。
その中には医療関係者もいればマスコミ関係者、大学の研究者もおられた。
西、南へ行くほどその数の多さに驚くが、原発推進企業スポンサーの付くマスコミはほとんどその現実を取り上げることができない。

震災の悲惨な思い出を忘れさせるような元気な番組を作れと上からの指令があったという。

これは、バラエティ番組乱発して原発事故のことを誤魔化してしまえとも受け取れるし、実際あるテレビ局員はそう感じたという。


東南アジアや先進国へ避難した方はパラグアイの14世帯(特権階級で避難してきた方達は接点がないのでこの数に含まれない)どころではない。
二桁も三桁も多いだろうと推測する。
3年前だが、お隣の韓国のKBSニュースでは、日本からの原発避難移住者のために江南区(カンナムク)の不動産が足りなくなる実態が放送されていた。

ルーマニアへも早くから移住支援が行われていて今年も年末までに新たな5人の移住者があると聞く。


避難者の中には原発避難を公言できなかったり正式な届け出をしない人も多いので全国的にどのくらいの人がいるのか、またそれを望んでいるのか正確なデータを調べることができず、自分の周りやツィッターなどの情報を通して体感的に得るしかない。
あなたの直接の知り合いでも必ず一家族や二家族は避難移住している人がいるだろう。

それでも、全体から見れば少数派。
国内外の避難者がたとえ50万人以上いたとしても日本全国民の200分の1以下ということになる。


福島からの避難者もなるべく元に戻して、避難を続ける者を復興を妨げる国賊扱い、冷静な判断を失った狂気集団に仕立て上げたいのだ。

そういう動きに対してふくしま集団疎開裁判 も行われたが、裁判所は放射能による危険を認めつつもなぜか敗訴した。


そういった意味では有名人が公に宣言してくれるのは心強くありがたい。
その勇気に感謝すると共に、圧力に潰されなければと祈る。
私も微力ながら毎日新聞 に実名で記事が載ることを承諾したのはそのためだ。




原発移民:日本からパラグアイへ/上 「息苦しさ」逃れ 3カ月で永住権、魅力



肯定派も否定派もたくさんの方が記事をリツィート。

どちらにしても心奮い立たせられる。

否定派もその存在を無視せずに情報拡散してくれたわけだ。

まとめてくださった記者に心から感謝する。


今回の記事で、日本大使館が原発の影響による移住が増えていることを認めたことは、避難を願う方々に後押しとなる大きな一石が投じられたと言えるだろう。





パラグアイアスンシオンの民宿