こんにちは!

だいぶご無沙汰しておりました。

ご心配をおかけしておりましたが、すっかりよくなりました!

皆様、ありがとうございました。

いろんな方が励ましてくださいました。それは「因幡の白兎」に出てくるガマの穂綿です。

やんちゃくれの嘘つきウサギがガマの穂綿でヒリヒリ痛むアカ剥けの身体を癒したように、たくさんの方の気遣いや慈しみの思いが私のひび割れた神経に染み入って癒してくれたのです。

感謝しかありません。

 

転機はちょうど暑さが引いて秋に差し掛かるころからでした。

気分がよくなったかと思えば、不安に落ち込む、といったジグザグを繰り返しながら、それでも次第、次第に気分が上向きになっていったのです。一日のうち「普通の状態」の方が長くなり、目ざめと共に「今日もまた不安と戦わなくてはならないのか」と恐怖することがなくなりました。

神棚や仏壇に「助けてください!」と手を合わせるよりも、「今日は穏やかに過ごせました、ありがとうございます」と感謝できるようになったある日、ふとお彼岸だなと思って一人でお墓参りに行くことにしました。

久しぶりの外出。お花を買って、お墓のお掃除をして、帰りに晩のおかずを買って、それだけなのに楽しい一日でした。

それからです。いよいよ加速的に良くなっていきました。

 

今思うと、あれ(神経症の発作)は何だったのかと思います。

普通にしてていきなり襲い掛かってくるのです。

自分でも何が不安なのかわかりません。次第にまたあの不安が来るんじゃないのか、という不安に苛まれるようになっていきました。不安を不安がるのです。

加えて、つまらないことがこびりつく発作もしんどかった。

一度、我ながらあきれ果てた「こびりつき」がありました。

その日、私はラタトゥイユを作りました。母は私の作るラタトゥイユが好きなので作れば必ず夕飯のおかずに持って行きます。そうして晩御飯を終えて11時頃お風呂に入りました。シャンプーするつもりで頭からシャワーを浴びて、ふと「母はラタトゥイユをおいしいと感じたかどうか」が気になったのです。すると始まりました! 「こびりつき」です。

「そんなことどうでもいいじゃないか。明日にでも聞けばいい」

自分に言い聞かせます。すると脳内の「私」はこんな風に言い返してきました。

「もしおばあちゃんが今夜死んじゃったらどうするんだよ?! もう二度とラタトゥイユの感想を聞けないんだぞ! 」

あんなにピンピンしている(廊下を歩くドスドスいう音が二階まで響いてくる)してるんだから今夜死ぬわけないよ。

けれど脳内の私はせっついてきます。

「そんなことわからないじゃないか! ポックリ逝くかもしれないじゃないか! 聞きに行きなさいよ! 今すぐ! 万が一、今夜死んだら悔やんでも悔やみきれないよ」

ーーでも髪を濡らしちゃってるよ……ーー

「まだ間に合うって! 早く聞きに行かないとおばあちゃん寝ちゃうよ!」

仕方なく濡れた髪をタオルで包み、ナマ尻にステテコ履いて階下へ降りていくと母の寝室はすでに真っ暗です。

ああ、情けない! なんなんだ、この格好は! と我ながら思います。西友で600円で買ったステテコ一丁です。ユニクロで売ってるシャレた「リラコ」とかいう女性用ステテコじゃなくて、シャカイのマドがついてるヤツです。そのステテコ一丁でメモ用紙に「ラタトゥイユはおいしかったですか?」と置手紙をして二階に戻りました。

自分に振り回されてヘトヘトになる、そんなことがしょっちゅうあったのです。

もっとも母自身も不安神経症持ちなので、翌日、「昨夜はそんなことがあったんだよ」と言っても驚きもしません。

「ああ、わかる。わかる」

といった返答なので慰められます。

「私もね、昨日、浦河の港まつりのことを思い出してね。カラオケグランプリ見ながらアンタ(私のこと)が屋台のたこ焼きだのなんだの買いに行ってて。私がそれを待っている光景が蘇ってきて。会場の外れに空気で膨らんだ馬の遊具があってさ。それ時々空気が漏れてシナシナになってはまた膨らんだりして。それらがもう二度と目にすることができないんだなぁ、と思ったら強烈な喪失感に見舞われたんだよ」

母もそんなことを言います。今度は私が「わかる! わかる!」と答えます。

「いやいや、アンタはまだこれから何度でも浦河にいけるじゃないか。私はもう二度と行けないよ」

「そんなことないよ! もしおばあちゃんがどうしても行きたいって言うなら私が車椅子に乗せて連れていくよ! おばあちゃんはずっと座ってればいいよ」

そんなことが可能とは思えませんが、私たちはそんな風に励まし合っていたのでした。

コロナ欝という言葉は知っていましたが、自分とは縁がないものと思っていました。

けれどどうやら自分でも気づかぬうちにストレスは表面張力イッパイイッパイになっていたようです。「出かけてはいけない状況」「狂気じみた暑さ」に「喪失感」が加わってついにストレスが溢れ出てしまったーー今回の苦しさはそんな風にも見えてきます。

だとすれば私と同じように鬱々としている人は沢あちこちにいるかもしれない。

このブログがそうした人たちのつかの間の安らぎとなれば嬉しいです。

皆様、ありがとうございました。

またブログ、書いていきます!