- 内館 牧子
- 週末婚
- ☆☆☆☆
以前TVドラマ で見た気がしていたのだが
小説のほうはだいぶ印象が違う。
TVドラマよりも、もっと夫婦とは何かというところに重点を置いている気がする。
昔から派手で優秀な姉陽子と、そんな姉にコンプレックスをもち目立たず暮らしてきた妹月子。
月子には初めて交際し結婚を約束した男性豹がいたが、突如陽子が豹の兄純の子どもを妊娠し
結婚すると言い出した。
周囲から順調だと思われていた陽子の翻訳業だが、実際は行き詰っていたため
純を誘い計画妊娠をする。
周囲の圧力に負けて豹と分かれる月子。ぼろぼろになり、仕事に打ち込んだときに現れたのが航一だった。
航一との結婚を決めたとき、月子は週末だけ同居をする週末婚を提案する。
本書には建築がたくさんでてくる。
私の大好きなガウディやルコルビジェなど。
コルビジェの建築になぞらえて週末婚を「ガラスのドア」と形容する。
閉じているようないないようなドア、そのような距離感を大切にする形態だと。
ルコルビジェの作品の中には、壁を曲線にすることでドアをなくした家がある。
壁の曲線がうまくプライバシーを確保し、かつ気配は消さない。
遮断されることなく、つながりを保つことができれば週末婚もいいのではないかと思う。
勤務地の違いから週末婚をしていたことがあるし、今もその可能性もあるが、
そうなったら週末は待ち遠しいと思う。
しかしやはり平日は寂しいし、家事を分担したり、とりとめもない話ができなくなる。
一方で、食事の心配や、帰る時間を互いに連絡しあうという瑣末な事象はなくなるだろう。
夫婦の形態の一つとして週末婚を選ぶのを否定はしないが
それに伴う出費を考えると、私には週末婚は向いていない。