【千葉県最東端の犬吠埼灯台】 | pocopanのブログ 「地図がいっぱいある暮らし」

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地図を眺めれば、家にいながら「冒険」の始まり。
毎日をワクワクドキドキの「夏休み」にするためのブログ。

 

例年の年末の最初の休みの日は、一人で野外へ出かけ、お湯を沸かし、カップ麺を食べていたものですが、今年は一人で歩く気力もなく、家内と遠出をすることにしました。遠出をするなら、千葉県の東西南北のいずれかの端へ行ってみたいと思い、その中で一番行きやすい犬吠埼灯台へ出かけてみることにしました。

ちなみに、千葉県の東西南北端は以下の通りです。
最東端:銚子市の犬吠埼(厳密には犬吠埼北側の君ケ浜北端の岬)
最南端:南房総市の野島崎
最西端:館山市洲崎(厳密には富津岬先端の海上にある第二海堡)
最北端:野田市関宿

銚子駅まで、しおさい1号に乗車。名称は「しおさい」と、すっかり海を連想させるネーミングですが、始発の東京駅から終着の銚子駅まで海を望むことはありません。元々は軍都千葉に開通した軍用の鉄道ですから、敵の軍艦からの直接砲撃を受けないように、あえて内陸部に線路が敷かれているのかと思っていましたが、勝手な思い違いでした。国府台・津田沼・佐倉を通るなど、明治期の陸軍に支持されるようなコースを選んでいるという側面もありますが、八街(やちまた)などの開拓地を選ぶなど、あくまでも民間輸送が重点だったようです。

車窓は、成東を過ぎてからは完全に田園地帯を直進。丘の上の風力発電の大きなプロペラ群が目立つようになると、ようやく銚子駅です。一番線ホームに到着。犬吠埼に向かうには、銚子電鉄に乗り換える必要がありますが、案内などが見当たらず、右往左往してしまいます。ようやく陸橋を超えた二番線の奥にあると聞き、そこまで向かいますが、屋根はあるけど、ほとんど吹きさらしのホーム。発車時刻を示しているかのような小さな貼り紙も要領を得ず、再び陸橋を超えて改札へ戻ります。お腹もすいていたので、駅の外で昼食をとることにしました。

駅前は、大きな幅広の通りが広がっています。かつては、にぎわっていたことが偲ばれますが、シャッターの降りた店が目立ちます。まだ時間が早いということもありますが、さすがに、この時間から営業している飲食店もなく、結局マクドナルドに入店し、お腹を満たします。

さて、お腹もいっぱいになったので、駅前の観光案内所で銚子電鉄の発車時刻を確認すると、発車したばかりで、次は一時間後とのこと。灯台までは、素直にタクシーに乗ることにしました。

真っ青な空に白い灯台。実に絵になります。灯台の手前には営業中の食堂が何軒も立ち並んでいました。犬吠埼灯台は、白い煉瓦造りの灯台です。日本で最も古く、国の重要文化財に指定されています。なんと明治7年にイギリス人技師のリチャード・ヘンリー・ブラントンによって設計・施工されています。高さは31.3mで、日本で二番目に高い煉瓦製の灯台です。入場料は大人300円、小学生以下は無料です。狭い螺旋階段をゆっくり登ります。120段ほどの階段を上ると、最後はアルミ製の梯子。ようやく出口から外に出ると、まさに絶景。水平線が広がるだけの海の景色は、変化がなくて、あまり好きではないのですが、圧倒的な高さから見下ろす足元の海岸が実に見事。岬の突端の磯に打ち寄せる波と砕ける潮。これには、家内も感嘆の声を上げています。灯台に関する資料や初代レンズが展示されている灯台資料展示館にも寄りますが、海上保安庁の巡視船の模型に目が奪われてしまいました。日本の灯台は徐々に廃止されていく方向にありますが、この灯台だけは、灯台としての機能はなくなっても、未来のために残されていくことでしょう。もっとも、犬吠埼灯台は、世界灯台100選(国際航路標識協会が選定し、日本の灯台は5基)に選ばれていますし、管轄の海上保安庁からは、Aランクの保存灯台の23基のうちの1基としても選ばれています。

あとは、帰るだけなので、観光案内所でもらった時刻表によれば、ゆっくり歩いても、銚子電鉄の犬吠駅の発車時刻に十分間に合いそう。陽気は、暖かで実にポッカポッカ。駅に到着したはずですが、肝心の改札の場所がわかりません。正面には土産物屋。簡易改札と思しき入り口にはロープが張られています。2万5千分の1の地図で、駅の場所を最確認。やはり現在地で間違いありません。ようやく、正面に見える土産物屋風の建物が駅舎であることに気づきます。銚子電鉄は、千葉県銚子市の銚子駅から外川駅まで約6.4kmを走るローカル線で、約100年の歴史があります。ホームの正面には、キャベツ畑が広がり、到着した電車もレトロ感満載です。樹林でできたトンネルをくぐりつつ、銚子駅に到着。

隣のホームに特急列車が停車しているので、とりあえず陸橋を渡り、改札へと向かいますが、特急の発車時刻は90分ほど後とのこと。その確認中に3番線の各駅列車が発車。時間を潰すために駅外で喫茶店を探しますが、閉まっているお店ばかり。とりあえず、特急列車には乗車可能だったので、リクライニングした座席で待ち時間を過ごしました。発車したことも知らずに、ぐっすり寝込んでしまいました。

帰宅後、ネットで調べるみると、巡視船の模型はピットロード社から発売されていました。


■千葉県の東西南北端

■銚子周辺の地図


①銚子駅


②犬吠埼灯台


③犬吠駅




さあ、今日も地図を広げて、
最東端へと冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。