2018年2月1日〜3日の関西旅行記。

2月2日の大阪。

このブログは、道修町の続きです。

少名彦神社の社務所ビル3階にある、資料館。

スペース的には狭いけれど、貴重な古文書や歴史ある交易品、生薬見本や地域情報が満載で、個人的には半日はいられるな…といった場所です。

(興味の無い人には5分かからず見学完了できるボリュームです)

こちらは鍾馗(しょうき)人形というのだそう。

一瞬、神格化&イケメン化した神農さんかと思ってしまいましたが別物てへぺろ

 

道教系の神様で魔よけ、伝染病除け、学業成就のご利益があるそう。

因みに寄贈されたのはアステラス製薬さんニコニコ

北海道人の私には「へぇー」っと目新しい出会いの人形でしたが、関西方面では割と知っている人は知っている、屋根に飾ったりとかいうお宅もあるらしい存在だそうです。

 

そうしてお腹に書かれている藤澤樟脳の文字が気になります爆  笑

 

帰宅後調べて見たところ、かつての天然樟脳の代表的なブランドで、ブランドキャラクターとして鍾馗さん(疫病除け→虫除け?)を使っていた関係性があったらしいです。

 

現在でも第一三共ヘルスケアさんから、衣服用(主に和服用?)の防虫剤として「植物生まれの防虫剤、藤澤樟脳」というパッケージで販売されている事を確認。

藤澤工業という会社自体は統合されて社名消失。

植物生まれの、というコピーを使っていますが合成樟脳。

クスノキから本当の天然芳香成分を抽出した「天然樟脳」の製造は九州で3箇所(福岡。宮崎、屋久島)だそうです。

 

一体の人形に出会ってググっただけで、こんなに新しい知識が爆  笑

素晴らしい展示です。

今時期、お世話になっている人もいるのでは?な、葛根湯。

その原料がこちらの生薬たち。

芍薬(左上)

甘草(リコリス・右上)

麻黄(エフェドラ・左中)

葛根(中中)

大棗(右中)

生姜(ジンジャー・左下)

桂皮(シナモン・右下)

 

西洋ハーブにも繋がる植物が半数。

 

生薬に触れて匂いを嗅いだり手触りを確かめたり。

貴重な経験もできます。

 

特に喉・悪寒症状の風邪の引き始めに良いのはエフェドリンの麻黄、グリチルリチン酸の甘草の働きというのが実感できる展示でした。

このケースは右側が風邪の初期症状に積極的な有効成分を含む生薬、左のケースは副作用緩和、体力増強の補助的製剤の生薬グループと理解しています(これは特に説明書きがありませんでしたので私見です)。

 

※手に取って見れるからって、持って帰ったり齧ってみたり…はダメですよームキー

(注意書きがあるって事は、そうした人がいるんでしょうね。後から来て見学する人の事も考えて行動しましょう)

 

他にも道修町のショートフィルムを鑑賞できたり、盛りだくさん。

椅子に座って、立ちっぱなし&歩きっぱなしの足を休めながら、江戸時代から発展してきた薬の町の変遷を学べるのはありがたいことでした。

 

さて。

お次は杏雨書屋を目指します。