
カトリック築地教会・聖路加国際病院礼拝堂・築地本願寺。
この3つの場所の共通点は、「風琴(オルガン)」があること。
宗派を超えてなにか一緒にイベントができないだろうかと
2010年9月、第1回築地風琴会「平和を願うつどい」が行われました。
初回は9.11を忘れないという趣旨で9月に開催されました。記事はこちら。
2回目は2012年3月。記事はこちら。
ここから、東日本大震災で孤児となった子どもたちへの心身のケアのため
あしなが育英会への送金が始まりました。
昨日(5月25日)行われた今回も、孤児の心のケアに大きな役割を果たしている「レインボーハウス」を
もっともっといろいろな場所に作れるように募金が呼びかけられていました。
少しずつ口を開き始めた子どもたち。どこにも話せない、言えないことを気兼ねなく分かち合える場所。
一瞬にして自分の大切な存在を奪い去られた心の傷は、完全に癒えることはないけれど
彼らが少しでも前を向いて、自分を大切に生きて行けるように
リーフレットを読みながら、胸が痛みました。
詳細はこちらを。(あしなが育英会のサイトです)
築地教会での演奏は、混声合唱セイントアカデミー合唱団、ハルモニウムの演奏でした。
こぢんまりした空間に良く合う響き。
最も心に残ったのは、ハルモニウムで最初に演奏された、大中寅二作曲「前奏曲」。
まるで、雅楽の「笙」のような音の重なり。宇宙を感じます。

聖路加のオルガンは堂々と輝かしいブクステフーデの前奏曲からスタート。
オルガン演奏、お祈り、ケビン司祭のお話、聖歌を熱唱と交互に進んでいくのは
クリスマス礼拝や夕の祈りでなんとなくなじんでるので、落ち着きます、ここ。
クリスマス礼拝でも目にしたことのある「平和を求める祈り」
これは唱えるたびに、心に突き刺さるのです。
ちょっと抜粋。
分裂のあるところに 一致を
迷いのあるところに 信仰を
誤りのあるところに 真理を
絶望のあるところに 希望を
悲しみのあるところに 喜びを
闇のあるところに 光をもたらすことができますように
助け、導いてください
私に 慰められるよりは 慰めることを
理解されるよりは 理解することを
愛されるよりは 愛することを望ませてください」
『世の中で間違ってることは何でしょう?それは、私自身です。』
ケビン司祭のお話も心に残ります。
世界平和を求めながら、身近な誰かをうざい、許せないとか思ってないだろうか?
自分の中に争いの種があることも認めて振り返らなくちゃ!
私は第1回の風琴会に行ったときに、ひとりで行ったんですが
このイベントは誰かと分かち合ってはじめて意味をなすものだという実感を持って帰ってきました。
今回、初めて夫と一緒に行き、東北出身である彼と分かち合えたことを幸せに思いました。
(所用のために残念ながら最後の築地本願寺の演奏は、今回は聴けなかったんですけど
あの空間とオルガンの音色は忘れられない魅力を持っています。また機会を見つけて聴きに行きたいな。)
長く続いてほしいイベントです。応援し続けたいと思っています。