保育園に行くのが嫌で毎朝泣いていました。「アンタはあの先生が好きでしょ」「先生はアンタを可愛がってる」母は無理やり押し付けてきます。私はその先生が嫌いです。
年配のベテラン先生でしたが、何かと悪い意味で目をかけられ、私に対して鬼教官のようでした。
ある時は宝探しゲームがありました。園内や園外のいたる所にお菓子が隠されて見つけた順からクリアです。私はお友達に譲ってしまう性格で、ここでも1番最後になります。すると「年長のくせに、何で1番最後なんだ?情けないっ!!!」整列した皆の前で叱責され、何とも表し難い感情が湧きます。
私の行動の裏を知ったり理解しようとはしてくれません。お友達に譲る優しさを見ることはありません。
私は大人しい子でしたが、このベテラン先生も子供の頃は大人しく、それが嫌だったと母に話していたそうです。自分の幼少期と重なると。恐らく私を見ると幼い頃の劣等感を思い返すのでしょう。当時感じていた不甲斐なさを、何かと私に向かって八つ当たりしていた。今なら理解出来ます。
他にも先生にお気に入りのタオルを勝手に捨てられたり、給食時間に私だけ机を用意してもらえず、皆が食べてるなか立ち往生した記憶もあります。先生は知らんぷりしていて、それがわかるので声を掛けられませんでした。こんなのイジメでしかありません。
母に話せませんでした。先生は私を叱るだろう。そして、母が私を守ってくれないのを知っていたからです。母の前でも先生が私をどつくことがありました。助けて欲しい気持ちから視線を向けますが、バツが悪そうにして見て見ぬふりをします。
後で訴えても「だって、先生はアンタを可愛がってくれてるもん」これで自分だけ納得させます。私の気持ちは一切無視。これ以上、困らせないでと言いたげな表情。娘を守らないの?ねぇ、お母さん。
毎朝泣くことが最大の訴えでした。
家ではヒステリックな母に、保育園では先生に当たられる毎日。神様がいるなら私は嫌われているとしか思いません。なぜ愛される環境を用意してくれなかったのか。誰かの感情の捌け口にされる痛みや悲しみなんていりませんでした。