がんと宣告された2日後、予定通り

長女と長女の彼氏S君が我が家(地方のド田舎)に遊びにきました。

 

長女は東京の大学に進学し大学院まで修了したのち

そのまま東京で就職しています。

S君も同じ大学・大学院出身で東京在住です。

長女は年に1回か2回帰省しますが

たまにこうして人懐こいS君を連れてきます。

 

せっかく遊びにきてくれたのに病気の話をしなければならないことに

申し訳なさを感じつつ、お茶を淹れて若い2人と向かい合います。

 

何十年も前から左耳の下に小さなしこりがあったが

痛みがないことから放っておいたこと。

昨年(2023年)秋ごろ急に大きくなり12月に病院に行ったこと。

耳下腺腫瘍と診断されて今年3月に摘出手術を受けたこと。

その影響で今は顔面神経麻痺があるが

2ヶ月ほどで元に戻ると言われたこと。

摘出した腫瘍が悪性だとわかったこと。

がんの中でも悪性度は低いらしいこと。

今後はあらためて検査をして治療方針を決めていくこと。

私は診断を受け入れて前向きに治療していこうと思っていること。

まだ元気だから心配はいらないこと。

 

私が話し終えると、長女は驚いた様子でしたが、

S君は重い空気にならないよう気を遣ってくれたのでしょう、

S君の身内の方にも何人かがんの人がいて

それでも好きに生きて亡くなった人、長生きした人、

いろんな話をおもしろおかしく聞かせてくれました。

長女も私もS君の気遣いに乗っかって

明るい雰囲気の中で時には3人で笑ったりしながら

私の「報告」の時間は過ぎました。

 

これはお互いの性格を知っている間柄だからできたことです。

S君の人を思いやる気持ち、コミュ力の高さ、機転を効かせる賢さ、

若いのにあっぱれだなと思いましたし、感謝しました。

娘と私の2人だけで話していたらどんな雰囲気になっていたことか・・

S君には申し訳ないけれどS君がいてくれてよかったなと思いました。

 

報告が済んだ後はいつも通り、

心尽くしの料理とちょっといいワインで楽しい夜を過ごし、

長女とS君は我が家に泊まって、翌日東京へと戻って行きました。

 

   コーヒー  コーヒー  コーヒー  コーヒー  コーヒー

 

S君が手土産にくれたコーヒー豆を夫が挽いて淹れてくれました。
ルワンダ産のコーヒーはフルーティな酸味が特徴的で
まろやかなコクと蜂蜜のような甘味・風味がありとても美味しいです。
飲む前の香り、口に含んだときの風味、余韻、といった具合に
コーヒーの楽しみはワインと似ているなと思いました。