退院して約10日、退院後初の診察日。
この日は傷と顔面神経麻痺の具合を見てもらって
摘出した腫瘍の病理検査の結果を聞く予定でした。
しかし結果を聞くことはできませんでした。
摘出した腫瘍は「悪性の疑いが残る」「もう少し調べなければならない」
と言われてしまったのです。
さらに2週間後に診察の予約を入れました。
「悪性の疑い」・・なんとも気分の晴れない言葉です。
どっちつかずで先が見えない、心配が募る状態。
こんな精神状態が長く続いたら身が持ちません。
ただ、なんとなくですが
悪性の可能性が高いんじゃないかな、と思いました。
私は覚悟を決めるべく、この空白の2週間で
耳下腺がんについてネットで調べました。
専門病院のサイトを覗いてみたり
患者さんのブログを読んだり
頑張って研究論文もいくつか読んでみたりしました。
耳下腺がんは症例が少ない一方で組織型は23種類と多く
治療成績の検討が難しいことがわかりました。
患者さんのブログを読んでも、症状・治療は千差万別です。
それでも、ある程度の治療方針やおおよその生存率などはわかりました。
1、摘出した腫瘍が悪性だとわかった場合、
まずエコーやCTなどを使って
がん細胞が残っていないか、転移している箇所がないか、検査する。
2、がん細胞が見つかった場合、手術か放射線治療が主な治療法。
3、放射線治療の中には、より正確で副作用の少ない
ステージ別での5年生存率は
ステージⅠ=100%、Ⅱ=97.7%、Ⅲ=71.6%、Ⅳ=51.6%
悪性度別での5年生存率は
低・中悪性型=95.9%、高悪性型=46.1%
正直に言って、5年生存率という言葉には気持ちが萎えました。
でもまだ病理検査の結果が出ていない以上、
先のことは予測することしかできないし
クヨクヨしていても仕方がない。
いざとなれば優秀な先生がついている。
ある程度調べて心積りはしても
それに縛られずに気持ちを明るく持っていこう。
最悪、がんで、ステージⅣで、高悪性型だったとしても、
なるようにしかならない。
もしそうだったら、ジタバタせずに終活しよう。
私はもう充分幸せに生きたのだから。
ただせめて、今の仕事を全うできるくらいは生きたいなぁ。
そんなふうに考えながら2週間を過ごしました。
仕事からの帰り道、20kmほどの運転距離です。
今日の運転は100点いただきました〜やった!