手術後2日目の午前9時ごろ
主治医のH先生がわざわざ病室まで来てくださった。
顔面神経麻痺の早期回復のために
ステロイド薬の服用を勧められる。
ステロイドかぁ、ちょっと怖いな。
そんな私の気持ちを見透かしてか
H先生が効果と副作用についてていねいに説明してくださる。
顔面神経麻痺の見られる患者さんにはよく使われる薬で、
最初は量が多いけれど徐々に少なくしていくそうだ。
服用は長期にわたるわけではない。
一番効果的なときにドンッと投入するイメージ。
H先生が考えてくださったことだから、素直に従ってみよう。
この日からステロイド剤と胃腸を守る薬が追加された。
プレドニゾロン・・アレルギーや炎症を抑えるステロイド薬。
飲み始めの副作用は、いらいら、不眠、消化不良、下痢、吐き気、食欲増進など。
長期服用の副作用は、脂肪の異常沈着、稀に腎不全、感染症誘発、血糖値上昇、
骨が弱る、胃潰瘍、気分の落ち込み、眼圧上昇、動脈硬化、血栓症など。
急に服用中止すると重い反発症状が出る。
ランソプラゾール・・胃酸分泌を抑制し潰瘍等の治療に使う。
副作用は、発疹、かゆみ、多形紅斑、便秘、下痢、口渇、胸部膨満感、大腸炎、
頭痛、眠気、発熱など。
とにかくステロイド薬は医師の指示に従うことが大事。
2日単位で飲む量が変わるので間違えないよう、飲み忘れもないよう、
それまで常服薬などなかった私は真剣だった。
最初は12錠(!)、次は8錠、4錠、2錠、1錠と減っていき、
(心配だった副作用はなく、効果のほども感じられないまま)
退院後まで含めた10日間でステロイドの服用は終わった。
薬剤師さんから渡された説明書を読むだけでは頭に入らないので、
自分なりにネットで効能と副作用を調べ
いつどれを飲むかわかりやすいように書き出しました。
薬の服用に慣れていないのに一度に何種類もの薬を出され
おまけに薬によって飲むタイミングが違ったり量が変わったりするので
飲み間違い・飲み忘れがないよう必死でした。