手術が終わり病室に戻ったのが16時。

耳下腺腫瘍の摘出手術は通常2時間ほどだそうだが

私は腫瘍が大きくて3時間かかったらしい。

後で夫が「なかなか終わらないから心配した」と言っていた。

 

病室には看護師さんがこまめに検温や点滴チェックにきてくれる。

とにかくグッタリの私は目を瞑りじっとしていた。

 

20時、看護師さんが声をかけてくれる。

「導尿管を抜いてもいい時間になりましたが、今抜きますか?

 明日の朝でもいいですよ。」

まだ動けそうにない私は明日の朝にしてくださいとお願いした。

「水分ももうとれますよ」と言って

水のペットボトルが乗ったテーブルをベッド脇に寄せてくれる。

(手術前に用意しておいてよかった・・)

ベッドを上げ下げできるリモコンの使い方を教えてくれながら

上半身を起こしてボトルを渡してくれたので

喉は乾いていなかったけれどちょっと飲んでみる。

リモコンとナースコールを手の届きやすいところにセットして

何かあったらいつでも呼んでくださいねと言って

看護師さんはナースセンターに戻って行った。

 

まぶたの動きが左右アンバランスだなぁ

唇もうまく動かない

傷は痛むけれど我慢できる

体をあまり動かせなくて背中や腰が痛いなぁ

 

ナースコールを使うまでもなく

看護師さんは夜通しこまめにチェックにきてくれた。

私はときどき小さな身じろぎをし、たまに水を飲み、

うとうとしながら夜を明かした。

 

   鉛筆  鉛筆  鉛筆  鉛筆  鉛筆

 

入院の荷物として「らくがき帳」も忍ばせていきました。

同室の方のことや看護師さんのこと、その日あったことなど

こんなふうにメモしていました。

暇つぶしにもなり、備忘録にもなりました。

(お名前などの情報を花スタンプで隠してあります)