強くて優しい作品たち |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

 田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

マティス展@国立新美術館に行ってきました。

平日だったのですが、なかなかの混み具合でした。

 

マティスの作品をじっくり観るのは実は初めてで、

若い頃から晩年まで、

絵画、彫刻、タピスリー、教会内装の再現まで、

様々な作品があり興味深かったです。

 

 

これは私の想像なので

きちんと勉強なさった方からしたら

間違いなのかもしれませんが、

マティスという人はものすごく

デッサン力のある人なのだと思いました。

しかも直感的に。

ものを見てその形や構造を捉えて描画する

その一連の作業を何も考えなくてもできる、

いわゆる天才肌。

若い頃の彫刻を見るとデッサンの確かさは明らかだし、

後期のデフォルメされた切り紙絵も

一見テキトウそうですが形の特徴が捉えられていて

デフォルメ具合もこれ以上でも以下でもダメな

ドンピシャな感じがします。

色の使い方も見る人の直感に鋭く訴えかけてきて

心が動かされる(しかもそれが心地よい)気がします。

 

そして、数ある展示物の中で

私が最も感動したのは、実はマティスの作品ではなく

壁に大きく投影された制作中の彼自身の姿でした。

あんなに鮮やかな色彩で楽しげな作品を

ひとり静かな空間で黙々と制作する姿。

年老いてもなお衰えない制作意欲。

身の内から湧き出るものを抑えきれずに

画面に向かい続ける様。

本物の芸術家だなと思いました。

 

こういった熱量は偉大な芸術家にはよく感じるもので、

私にはないものなので羨ましくもあり

また自分のダメさ加減を突きつけられて辛くもなる、

一方で自分にだってまだ変化の余地が残されているんだ

頑張れるんだと励まされたような気持ちにもなる、

複雑な感覚に陥ります。

 

今回のマティス展では作品の明るさもあってか

体調がすぐれない中でも制作を続ける彼の姿のせいか

勇気づけられる気持ちがいちばん大きかったです。

 

 

 

帰路は スペーシアX に乗ることができました。

 

窓枠が "X"

 

通常のスペーシアより300円程お高めの座席は

ちょっぴりラグジュアリー。

シートのクッション性がよく、各席に電源もあり、

座席前の荷物入れネットがしっかりしていて

テーブルの素材もいいものでした。

(もっとお高い席ならさらにゴージャスですわよ、奥様!)

 

詳しくはこちら→スペーシアX特設サイトの座席紹介ページ