ジビエ |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

 田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

夫が友人から大量の鹿肉をもらってきた。

おかげで最近の我が家の食卓にはよく鹿肉が上る。

 

圧力鍋で煮込んだ赤身肉は口の中でほろほろと崩れる

 

鹿の姿は美しい。

群れが現れると見惚れるし、鳴き声も可愛いと思う。

でも、庭の花や畑の作物を食い荒らす困った一面もある。

我が家でも被害が出ていて慌てて柵を設置したりと

普段の生活の中で地味な攻防が繰り返されている。

罠を仕掛けたり猟銃で撃ったりできる人は

「害獣」としての鹿を捕え、

死んだ鹿から毛皮をとり、肉を食べる。

 

相手が植物でも動物でも同じことで、

田舎での暮らしにはこうした自然との攻防、

命のやりとりが当たり前にあって、

命をいただくからには無駄なく利用する。

自然の恵み、他者の命をいただいて生きている

という実感がとても強く感じられる。

 

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ホワイトソースベースでは味噌が隠し味

 

都会のこじゃれたレストランで

流行りのジビエ料理をいただくのとは違う。

 

捕獲や屠殺などの大変な部分を済ませ

切り身にした綺麗な肉をくれた夫の友人に感謝し、

厳しい自然を生きた末に捕えられ肉となった鹿を思い

この巡り合わせと自然の力に感謝しながら、

ほんのりとした獣の匂いと

よく発達した筋肉の弾力が残る

濃い肉の味を噛み締める。

 

自然は偉大で、

そこで育まれた命は尊く、

その命をいただくことは有難く

神々しいほどに美味しいものだ。