飼い主として |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

 田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

先日ちょっと物議を醸しそうな内容の

ブログを書いてしまいましたが(→ 猫と人間

そのことについて少し詳しく私の思いを

書いておこうと思います。

長くなりますので興味のない方はスルーしてください。

 

猫しっぽ猫からだ猫からだ猫あたま 猫しっぽ猫からだ猫からだ猫あたま 猫しっぽ猫からだ猫からだ猫あたま

 

実は先日(2週間以上前の話です)

我が家の猫息子が風邪をひいて

くしゃみが止まらず食欲も極端に落ちてしまい、

またいつの間にやら後ろ足を怪我していたので、

病院へ連れて行ってきました。
 
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(病院から帰宅直後、デッキで開放感に浸る猫息子)

 
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(その後人間母のベッドに上がり込み静かに過ごす)
 
病院で診察を受けているとき、猫の飼い方について
(外飼い vs 室内飼い、ワクチン、去勢手術のことなど)
ついでに獣医さんに相談してみました。
ちょうどその頃、私はいろいろ迷っていました。
ネットからいろんな意見・情報が入ってきて
今まで自分がいいと思ってきた方針(飼い方)が
本当にいいのかどうか自信が持てなくなっていて、
専門家の意見を直に聞いてみたかったのです。
 
外飼い vs 室内飼い については、
我が家では猫が外に出たいといえば出す
という飼い方をしてきました。
が、最近ネット上の書き込みで
「完全室内飼いできないなら猫を飼う資格はない」
「元野良猫だって室内環境を整えて充分に遊んでやれば
そのうち外に行きたがらなくなる」
「猫を外で飼うのは虐待と同じ」
などという過激な言葉をよく目にするようになって、
自分は間違った飼い方をしているのかなと
不安になってしまいました。
 
そのことを獣医の先生に話すと、先生は、
室内飼いの方がいいというのは
都会の人の言い分でしょう?と一蹴され、
環境が整うなら
外に出られる方が幸せに決まっている
と断言されました。
 
余談ですが、この言葉を聞いて、
この獣医さんは飼い猫を「ペット」としてではなく、
本来の姿で見る(本能を持つ生き物として捉える)
傾向が強い人なのだなと感じました。
ペットとして飼いならすのではなく、
人間とその他の動物が
それぞれ本来の性質を持った生き物同士として
互いに心地よく生きられる妥協点を探しながら
仲良く共生することを好む獣医さんなのかな、と。
これは私自身の考え方でもあるので、
同じ匂いをこの獣医さんに感じることができて
とてもホッとしました。
 
話を戻します。
「環境が整うなら外に出られる方が幸せ」
と先生はおっしゃいましたが
「環境が整う」とはどう状態なのかは
判断が難しいところだと思います。
結局は個別の状況に応じて
相対的に見て「より快適で幸せな飼い方」はどれか?
ということなのかなと思いました。
 
しかし「外に出られる方が幸せ」という先生の言葉に
励まされたのは事実です。
いちど外の世界の楽しさを知った猫を、
心配だからというこちらの思惑で
無理やりコントロールして
室内に閉じ込めるなんて忍びないという思いと、
でもできるだけ怪我や病気のリスクを避けた方が
いいのかな?それが飼い主の義務なのかな?
という考えの間で、
心が揺れ動いてしまっていた私ですが、
真っ黒になって、時には傷をこさえて、
それでも満足そうな顔で帰ってくる我が猫息子を、
また行きたがれば(無事の帰宅を祈りつつ)外に送り出す、
猫息子の望むことをしてやりたいと思う私は
決して間違ってはいなかったのかなとホッとしましたし、
猫息子がそれで幸せそうならその信念を曲げる必要はないと
応援していただけたような力強い思いがしました。
 
その代わりに、もし大けがを負ったり
大病を患って帰ってきたら
その時は飼い主としてどう対処すべきか
覚悟を持っておかなければなりませんし、
外に行かせる前の充分な準備(ワクチン接種など)を
きちんと検討してリスクを減らす対策を
しておかなければいけないと思います。
 
逆に、室内飼いなら感染症や怪我の心配は
外飼いよりは減りますが、
飼い主自身を含め家に出入りする人間が
ウイルスを持ち込んでしまう可能性や、
何かの拍子に猫が外に出てしまって事故に遭う可能性も
ゼロとは言い切れません。
また、飼い主が充分な環境を与えているつもりでも
猫としてはストレスを溜めているかもしれないし、
運動不足による病気になるかもしれません。
だから室内飼いが絶対に安心安全とは言い切れず、
室内飼いなら室内飼いなりの覚悟が必要なのでしょう。
 
それは、話をしている間に獣医さんがおっしゃった
飼い主さんが信念を持って飼うべき
という言葉が端的に表していることだと思います。
どこで飼育するか?
どんなフードを与えるか?
ワクチンを接種するか?
去勢手術をするか?
病気や怪我のときはどの程度までなら様子見でよくて
どの程度になったら医者に連れて行くべきか?
どんな治療を受けさせるべきか?
動物を飼うにあたっては様々な場面で
いろいろな選択肢があり、
飼い主としてそのコのためにいちばんいいと思うことを
その場その場でしっかり考えて動くことが大事だ
ということなのだと思います。
そのコの性格や状態、周囲の環境、飼い主自身の状況など
様々な要因が絡み合っての現状なのだから、
その時々で考えうる最善をそれぞれの飼い主が
精一杯やることが大事で、
そうやって飼い主がたっぷり愛情を注いでいると自負し
自信を持って動物に接することで、
飼われている動物も
飼い主を信頼し幸せな気持ちで生きられる、
そういうことなのかなとも思いました。
 
与える餌も、ワクチン接種も、去勢手術も、
猫息子に関するいろんな選択を、
猫息子自身の性格や体質や好み、自分の力量、置かれた状況
などをふまえつつよく考えて、覚悟して、
自分なりに真剣に精一杯やっていこう。
外野の言う「猫一般論」に惑わされずに、
私と猫息子とのいちばん幸せな形を求め続ければいいのだ。
他の飼い主さんたちも、
誰かの無責任な発言など気にせずに、
自分と大切な飼い猫の幸せを各々考えていけばいいのだ。
それぞれが、それぞれの形、やり方で生きていけばいいのだ。
と改めて思いを強くしたのでした。