ショパンのノクターンno.20 は
演奏者によっての味付けの違いが
私のようなド素人でもわかりやすい1曲だと思うのですが。
いろいろ聴き比べて、今いちばん好きなのが
ヴァレンティーナ・リシッツァのこの演奏です。
(同曲の彼女の演奏は他にも幾つかありますがこれがいちばん好き)
しつこくなく、あっさりしすぎもせず。
ショパンはときに、救いようもなく陰鬱で
胸が粉々に砕けそうに悲哀に満ちた瞬間を描きますが、
そんなときでもヴァレンティーナ・リシッツァのピアノは
いい意味で軽やかに感じます。
優しくて温かみをたたえた音が静かに流れます。
溢れる感情をあらわにするような
情感たっぷりの演奏が好きなときもありますが、
今の私にはリシッツァの慎ましやかな演奏が
とても心地よく感じられます。