桑原和真 | 適当日記

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徒然とした日常や、一人旅、ポケモンGO、時事ニュースへの持論など、書いていきます。

新鍋理沙選手の引退はびっくりした。
全日本にとって、今抜けられたら一番痛い選手だっただけに。
チームの精神的柱の最高位が荒木絵里香選手なら、新鍋選手は“勝つために絶対外せない選手”の最高位だったと思います。
ロンドンの時からそうだったけど、あのサーブレシーブの安定感は、木村沙織さんを当時既に越えていました。
あれがあるのとないとでは、チームの安定感が全然違う。
中田体制になって復帰してから、サーブレシーブの安定感は以前よりも増し、さらには攻撃面でもそれが垣間見えました。



率直に、初めは『あと一年じゃん!頑張れよ!』と思ってしまった。
でも、その“一年”が、彼女にとっては“絶望”だったのこと。
ケガや年齢を考えれば、来月開催されるはずだった東京五輪が集大成になるはずだったんだね。
でも、それが延期になったことで、これ以上のモチベーションにはつながらなかったのかと……。
そう思うと、コロナがとても憎い。
新鍋選手だけでなく、この延期で、五輪や選手生活を諦めたアスリートは、世界中にたくさんいるんだと思う。
尚、憎く感じてしまいます。



たった一年。
そう思う人はたくさんいるでしょう。
僕も実際、東京五輪の延期が決まった時、新鍋選手のような人はたくさん出るだろうと思ってて、『仕方ないよな』と思ってました。
でも、実際それが、一番応援している競技から出ると思ってなくて、しかも、新鍋選手の場合はまだ30になるところ。

『まだいけるやろ!』

『なんで?』

と、まず最初に思ってしまいました。
頭では分かっていても、いざそれが現実となると素直に受け入れられない事もあるんだな、と感じました。



でも、実際僕も、似たような経験をしました。
あと一年で辞めて転職しようとなんとなく思って、実際その通りに転職したわけですが。
そう決めてからの一年は、本当に苦痛でした。
自分に合わないユニットの担当になったことも一つの要因でしたが、視点が別の方に向いてる中で、現在の自分をまだ生きていかなければならないことは、なかなかしんどいものでした。
モチベーションも上がらない。
でも、今の責任をきちっと全うしなければならない。
それってなかなかキツイもので、彼女もきっとそれを悟ったからこそ、今回の決断に至ったんだろうな、と思います。


残念です。
スタメンだろうと控えだろうと、必要な、絶対に外せない選手だったし、ケガさえなければ確実に五輪代表になる選手でした。


でもとりあえず、次のステージに向かって邁進していってほしいです。
そして、無事来年東京五輪が開催されたら、代表選手達の一番のファンになってほしいと思います。