地域コミュニティの中で、上手く楽しく他人と関わるには | C's Design 家作りコンサルタントのブログ

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自然素材、ナチュラルインテリア、子育て、料理、インテリア、美活、ライフオーガナイズ。
ワクワクして楽しめる家を提案する家作りの専門家。

私が暮らす町は、地域コミュ二ティが大変に密なところだ。

それこそ、喧嘩の声は隣近所に筒抜け

夜に話したことが、次の日の昼には人に伝わるようなところ。


そのネットワークの濃密さは、とにかく行事が多いところにあると思う。

200世帯しかないのに、大人から子供まで、

老若男女の参加型で、春夏秋冬に行事がある。

公民館主体のサークル活動も活発。

参加人数にばらつきはあるが、それこそ幾つあるの?というくらい多い。

主人は7つ、私でさえサークルを含め、6つの会に所属している。

その中で様々な情報交換がなわれる。


地域行事に参加すると、地域の人とコミュニケーションがとれる。

様々な企画があり、主催する人は大変だと思うが楽しみもある。


その中の一つ、冬に行う行事で「とんどさん」と呼ばれるものがある。

お正月に使ったしめ飾りや御札を、御神木を燃やした火で焼くのだ。

山陰では、この行事をそう呼ぶのだが、

やり方だけは、私の暮らす地域独特のものがある。


この日は、まだ夜が明けないうちに子供たちを起こす。

急かしながらも、しっかりと服を着せ、家を出る。

向かう先は海岸の広場。

そこには、30mくらいの間隔で東西に2本

「しんぼこさん」と呼ばれる8mくらいの高さの御神木が立てられている。


高くそびえたその先に、紅白の和紙で作られた、

様々な「とんど飾り」が風になびいている。

広場は、御神木を遠巻きに見ている大勢の人に囲まれている。

顔見知りに挨拶しながら、人ごみを掻き分け、前の方に子供たちと陣取った。


しばらくすると、カーンカーンという鐘の音と低い歌声が聞こえてくる。

広場へと続く東西の道から、

いくつもの提灯の灯りと、神輿を担ぎ民謡を歌う男衆の姿が近づいてくる。

捩り鉢巻に地下足袋、法被を羽織った姿は、普段見知った顔ばかり。

それも今日に限っては、厳かで緊張した面持ちとなっている。


広場は次第に厳粛な空気に包まれる。

集まった人々もおしゃべりを止め、その時を待つ。

2つのご御神木の真ん中に、東西2つの神輿と

町内の男衆が、東西2つに別れて立ち並ぶ。

そして静かに、この地方に伝わる民謡を歌い始めた。


その時は、御神木に火がつけられた瞬間に始まる。

掛け声と共に、東西に別れた男衆が2つの神輿を担ぎ上げ

身の丈程に燃え上がった御神木の廻りを走り抜ける。

神輿が2つの御神木を廻り終えることを見計らって、一気に御神木が倒される。


すると今度は、広場で見ていた観客が、

燃える御神木に群がり、とんど飾りを奪いあう。

人々の狂乱に気後れした長女と次女を尻目に、私と長男もとんど飾りに突進した。


飾りが無くなる頃には、皆が燃える御神木で暖を取る。

それぞれのポケットには、無造作に突っ込まれたとんど飾り。

この飾りを無病息災のお守りとして、家に持って帰るのだ。


役目を終えた男衆も焚き火の輪に加わる。

飾りの取れなかった子供たちは、

たくさん飾りの取れた大人に分けてもらっていた。


長女と次女も、近所のおばさんに分けてもらったらしく

嬉しそうに、法被を来た主人に見せていた。


地域コミュニティへの参加を、様々な理由でしない人は、やはりいる。

私も最初の頃は、自分が参加することすら想像出来なかったし、

東京生まれで東京育ちの主人にとっては、未知の世界の田舎暮らし。

最初は子供の行事に何となく参加するうちに、

主催する側として参加したり、役員になるうちに

徐々に居心地の悪い思いをしなくなってきた。


地域の人と同じ時間を過ごし、一緒に考え、同じものを食べる。

家族という血の絆とは違う地域の縁。

地域コミュニティに参加することは「地縁」を作ること、と思うようになった。


このコミュニティを守っていこう、育てていこう、という気持ちと誇り。

これらの感情は、ここで暮らさなければ、

行事に参加しなければ生まれなかった私の気持ち。


他人と付き合いながら生きていくうえで、嫌な思いをしないことはない。


考えの違う人もいるし、意見がぶつかることもある。


そんな時は、あえて感情的にならず、

そういう意見もあるんだなと、少し引いた目で見ること。


子供のいる親なら、子供同士のことで意見がぶつかることもある。

合わないなと感じる人もいる。

そんな時は、無理に合わせる必要もないし


自分の考えを、相手に押し付ける必要もない。批難もしない。


そういう場合は、自分の考えをきちんと伝え、

だから我が家は、うちの子供は、こうすると伝えるだけ。


そして、小さなコミュニティでも、年齢を超えた気の合う仲間は見つけられる。

日々の暮らしの中で、マナーを守り、約束を守り、

少しだけ人の役に立とうという気持ちさえあれば

他人と付き合う煩わしさは、人と触れ合う楽しさに変えられる。

常に大らかに楽しみながら、日々暮らしてしていこう。


小さなコミュ二ティだからこそのメリット。

地域に知らない人がいないということも、

いつも誰かに見られているということも安心に繋がる。

子供を育てる親として、これほどありがたいことはないのだから。

子供は地域で育てる、育ててもらう。

だからこそ、地域を愛する大人に育つのではと、最近つくづく考える。