1000 fibers/liter Asbestos Nagoya subway station | 乖離のぶろぐ(*´∀`)吸い込んで応援
(゚ω゚)まずは関連情報。
http://ameblo.jp/pochifx/entry-11729265263.html
Subway premise #asbestos アスベストが安全基準の71倍 Nagoya
2013-12-14

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201408/0007213288.shtml
2014/8/7 08:05
震災石綿の被害調査へ 「阪神・淡路」がれき処理で中皮腫に

倒壊ビルのそばを通って通勤する会社員ら。粉じんが舞い、マスクの人も目立った=1995年4月、神戸市中央区

 阪神・淡路大震災後のがれき処理などに携わった5人がアスベスト(石綿)が引き起こすとされるがん、中皮腫を発症して亡くなっていることから、神戸のNPOや研究者らでつくる団体「震災アスベスト研究会」が6日、神戸・阪神間の市民らを対象にしたアンケートを実施すると発表した。当時の粉じん飛散や、石綿による健康被害の不安があるかどうかについて聞く。年末にも公表する予定。(中部 剛)

 研究会の構成団体は、NPO法人ひょうご労働安全衛生センターや神戸大倫理創成プロジェクト、立命館アスベスト研究プロジェクトなど。市民を対象にした石綿被害に関する調査は初めてという。

 阪神・淡路大震災時、被災地に居住・通勤していた人を対象にし、神戸、西宮、芦屋市を中心に約3万枚の質問用紙を配布する。

 内容は、自宅周辺などで建物の解体が行われていたか▽ほこりっぽかったか▽石綿による健康不安があるか‐など11項目。

 約2カ月だけ震災後のがれき処理にかかわった宝塚市の男性が中皮腫で死亡し労災認定されているほか、兵庫県内の労働者4人の死亡が、震災後の石綿飛散が原因ではないかと疑われている。

 神戸大の松田毅教授(環境倫理)は「石綿は潜伏期間が長く、今後、発症する懸念がある。調査で市民の不安感が浮き彫りになるだろう」と話した。

 調査はネットでも実施。「立命館アスベスト研究プロジェクト」のホームページで受け付けており、ネット上では震災ボランティアも対象にしている。同センターTEL078・382・2118



http://diamond.jp/articles/-/46657
名古屋地下鉄駅構内でアスベストが高濃度飛散
明かされぬ曝露実態と行政の不手際
名古屋市の地下鉄駅で起きた超高濃度のアスベスト飛散。行政は迅速に対応したと発表するが、実際にはさまざまな問題が生じていた。新聞やテレビが伝えない飛散事故の実態を明らかにする。

高発がん性の青石綿が
過去に例がないほど高濃度飛散

 愛知県名古屋市の地下鉄駅構内で高濃度のアスベストが飛散し、利用者や周辺住民が曝露したとみられる事故が起こった。

事故が起こったのは2013年12月12日から13日の約2日間。現場は同市の市営地下鉄名港線の六番町駅(同市熱田区)である。名古屋市交通局は同駅北口改札から駅構内に入ったところにある機械室のアスベスト除去工事を計画。委託先のライフテック・エム(同市)が12日から除去工事を開始した。

 ところが、指導・監視を担う同市港保健所が同日機械室前で空気を採取し、市の研究機関で分析したところ、アスベストの1つでもっとも発がん性が高いとされるクロシドライト(青石綿)が空気1リットルあたり710本という異常な数値で検出されたのである。利用者らが曝露するような事故としては過去に例がない、きわめて高濃度の漏えい事故である。

 ここまでは新聞などでも報じられているし、市のホームページで公表されている発表資料を見ればわかる。そして市が現場周辺への立ち入り制限をしたことも報じられた。一見、市によってきちんと対応されているよう受け取れる。だが、実際にはそれとはほど遠い状況があった。

空気は機械室から改札へ
説明されない曝露の実態

 名古屋市の発表は、「機械室前コンコースのアスベスト繊維数濃度が(1リットルあたり)710本と判明」したため、保健所が「直ちに工事施工者に対して工事の停止と原因究明及び改善対策を実施するよう文書で指導し、工事施工者は直ちに工事を停止」した。また、市交通局は「機械室の空気がコンコースに流出しないように機械室扉の目張り」をし、「機械室付近への立ち入りを制限」したとの内容だ。

http://diamond.jp/articles/-/46657?page=2
 この間の報道はこうした発表内容に「アスベストが飛散して利用客が吸引したおそれがある」「現時点で健康への影響は分からない」との市側の説明を付け加えた程度だ。

 これらはどれも間違ってはいない。ただ、重要な情報がいくつも抜け落ちている。

 まず十分説明されていないことの1つに、今回の除去工事からのアスベスト漏えい事故による、駅利用者らの曝露状況がある。

 アスベスト漏えい事故の原因とみられているのは、駅構内にある機械室のアスベスト除去工事だ。機械室の天井と壁に吹き付けられた青石綿の除去工事が12日から始まり、市環境局は同日、事業者に通告のうえで機械室前の測定をした。その結果、すでに述べたように、空気1リットルあたり710本という高濃度の青石綿が検出された。


名古屋市営地下鉄・六番町駅の改札口にはアスベスト飛散の「お詫び」が貼ってあった Photo by Masayuki Ibe
 高濃度のアスベストが検出された「機械室前コンコース」とは機械室前の通路だ。検出地点から5メートル先にはエレベーターがあり、そのすぐ先はホームにつながるエスカレーターと階段、さらに先は改札だ。つまり一般の地下鉄利用者も通る場所で高濃度のアスベストが検出されたのである。これが利用客がアスベストを吸引したおそれがあると報じられた理由だ。

 現地を訪れて駅員に話を聞いたところ、「空気の流れはだいたい機械室からこっち(改札)です」と話す。実際に空気の流れは機械室から改札に向かっていると感じられた。駅員の証言が事実なら、機械室から漏えいした高濃度のアスベストが改札に向かって流れ、駅利用者や駅員はそれを吸ったはずだ。

周辺住民やバス利用者も
曝露の可能性が高い


六番町駅の地上にある「排気口」。ここでもアスベストが検出された Photo by Masayuki Ibe
 しかもアスベストの大量飛散による曝露被害はそれだけにとどまらない。じつは駅周辺の歩行者や住民にもそのおそれがあるのだ。

 なぜなら市が12月12日朝に実施した測定では、地上においてもアスベストが検出されているからだ。発表資料によれば、地上歩道付近の「排気口」で機械室前と同じ青石綿が空気1リットルあたり2.5本検出されている。

http://diamond.jp/articles/-/46657?page=3
 測定地点は六番町駅北口の1番出入口から地上に出たところにある、2階建てほどの塔状の建物前だ。市交通局によると、この「排気口」は実際には地上の新鮮な空気を駅構内に送り込む「吸気口」で、アスベスト除去を実施していた機械室につながっている。機械室は駅構内に空気を取り込む送風設備を置く場所だった。除去工事のため送風設備は停止しているが、その結果漏えいしたアスベストが吸気用の配管を通って逆流し、外部に飛散したとみられる。

「排気口」は建物の高さ5メートルの部分にあり、測定地点は建物わきの高さ1.2メートル地点という。そこは小さなロータリーや自転車駐車場、バス乗り場になっており、人通りも少なくない。近隣は住宅地だ。駅利用者や歩行者らがここでもアスベストに曝露した可能性がある。

「直ちに工事を停止」したが
密閉措置はされずダダ漏れ

 では、どの程度の期間にわたって駅利用者らがアスベストに曝露した可能性があるのか。

 工事は12月12日午前8時に開始されており、市が機械室外の通路で空気を採取したのが同日午前9~10時である。アスベスト以外の繊維も含む可能性のある「総繊維濃度」が1リットルあたり1000本という分析結果が出たのが翌13日のことだ。

 同市大気環境対策課はこう説明する。

「13日午前10時ごろに(アスベスト以外の繊維も含めた総繊維で1リットルあたり1000本と)わかった。10時10分ごろに、港保健所から施工業者に高い数字が出たので工事を中止しなさいと指導しました。10時40分に現地に行って、再度口頭で停止するよう指導。後に確認したところ、工事が止まったのは13日の10時半でした」

 発表資料に「直ちに工事を停止」とあるように、濃度確認からわずか30分で工事を中止させた。ここは素直に評価したい。ただし、これは工事を単純に止めさせただけにすぎず、アスベストの漏えいがその段階で止まったのかは不明だ。

「機械室の空気がコンコースに流出しないように機械室扉の目張り」したのは、工事停止から5時間以上経過した後のことだ。負圧集じん機の不具合や、プラスチックシートによる密閉養生の破れがアスベスト漏えいの原因であれば、目張りまでの間もずっと漏えいが続いていた可能性が高い。また前述した「排気口」についても、密閉されておらず、同様に流出が続いていたとみられる。

http://diamond.jp/articles/-/46657?page=4
実際は1日半にわたって
漏れ続けた可能性が高い

 さらに「機械室付近への立ち入りを制限」したというが、これなど13日の午後6時に工事現場などでよく使われる円錐状のカラーコーンを置いてエレベーターを使えないようしたにすぎない。密閉養生をしたわけでもなく、効果は期待できない。


高濃度のアスベストが漏えいした名古屋市営地下鉄・六番町駅の機械室前。中央奥右手の目張りがしてあるところが機械室。閉鎖は右手のエレベーター乗り場まで。とくに漏えいを防止する措置はなかった Photo by Masayuki Ibe
 工事停止から7時間半は誰でもそこを通ることはできたし、その後もすぐ手前のエスカレーターや階段を使って駅利用者はごく普通に現場近くを通っていた。こうしたお粗末な対応ぶりをいかにも「対策をした」との文脈で使ってきちんと事実を伝えないのは、事故の過小評価につながる不誠実な行為だといわざるを得ない。

 そもそも現地での試料採取は12日朝だが、分析結果が出るまでに丸1日かかっている。その間は当然ながら漏えいや曝露を防止する措置はない。

 その後、名古屋市は13日午後6時半から機械室前のほか、改札前、階段・エスカレーター前など5ヵ所でアスベストの測定を実施し、すべて空気1リットルあたり0.5本の定量下限値未満だったことから安全が確認されたと判断し、翌14日には立ち入り制限を解除した。

 ちなみに、発表されていないが、市はその後も継続して測定しており、ほぼ定量下限値未満という(一度だけ同0.22本で定量下限値と同値)。

 だが、現状ではアスベストが漏えいした原因も明らかになっていない。それどころか、飛散が止まっているのは目張りの効果だったのか、あるいは単に工事を停止した結果なのかすらわかっていない。12日朝の測定から翌13日夕方以後の測定までの漏えい状況も不明である。

 つまり、現段階の情報では12月12日午前8時から13日午後6時半までの1日半にわたって高濃度のアスベストの漏えいが続いていた可能性があるということだ。その間に駅を利用したり、地上の「排出口」付近を通った人はアスベストを吸ってしまったかもしれない。とくに機械室から改札あたりはかなり高い濃度だったと想定されるが、明らかになっているのは12日午前9~10時の空気1リットル中710本というきわめて高い濃度のみだ。この濃度が1日半の間ずっと継続したのか、実際には短時間ですんだのか、あるいはさらに上昇したのか、測定データもないため知るすべがない。

http://diamond.jp/articles/-/46657?page=5
「気が回らなかった」
釈明する名古屋市担当者

 とくに「立ち入り制限」の遅れと不十分さをめぐる不手際は、駅利用者のアスベスト曝露に直結しており重要である。

 機械室前の「立ち入り制限」は駅利用者のアスベスト曝露防止が目的だ。だが、すでに述べたように、機械室前からエレベーターまでのわずか5メートル程度の範囲でしかなく、アスベストが空気とともに移動することを考えればまったく効果は期待できない。ちょっと考えれば誰でもわかることだ。

 安全を考えて立ち入りを制限するのであれば、駅を閉鎖し、構内への立ち入りを禁止すべきではなかったか。それに、異常な測定値を確認した13日午前10時にすぐ実施すれば、曝露した人数も大幅に減らすことができたはずだ。

 工事を委託した名古屋市交通局営繕課課長の松井誠司氏は「より発生源から遠ざかってほしいということで立ち入り制限をした。このままの濃度が続くなら駅を閉鎖してということも話題にはなりました。ですが、漏えい事故対応の経験がなく、アスベストの専門知識もない。正直、判断できなかった。そこまで気が回らなかった」と釈明する。制限範囲を機械室前からエレベーター前までとした根拠も特になかった。

 不思議なのは大気汚染防止法(大防法)に基づいて住民のアスベスト曝露を防ぐために、工事の監視・指導を担う市環境局からも立ち入り制限について指導がなかったことだ。

 同市大気環境対策課課長の小松隆雄氏によれば、「港保健所が立ち入りした13日午前10時半ごろ、工事を止めて機械室付近やエレベーターのあたりの立ち入りを規制したほうがいいんじゃないかと話した」というが、ただの助言で指示・指導ではない。また制限範囲も相変わらずエレベーター前までだ。

 小松氏は「工事を中止したので新たな飛散がないと判断した」と、それ以上の対策が不要との考えを示す。だが、その結果、駅利用者の曝露が増えた可能性は否定できない。

http://diamond.jp/articles/-/46657?page=6
どこでも起こりうる事故
国が関与して原因究明すべき

 さらに問い質すと、あいまいな発言をしばらく繰り返した後に「大防法では施設の立ち入り禁止などは定められていない。そこまでの指示は私どもとしては権限の問題もあってなかなか難しい」と漏らした。

 大防法の規制が問題だというのだが、今回の事例では規制側も事業者も名古屋市である。環境局と交通局と部局は違えど、両者が話し合えば、立ち入り禁止など簡単にできたはずだ。にもかかわらず、それがなされない現状が問題なのだ。

 アスベスト調査や分析の専門家である、NPO「東京労働安全衛生センター」の外山尚紀氏はこう指摘する。

「閉鎖すべきだったかについては少なくとも専門家に指示を仰ぐべきだった。飛散事故が起きたときにどうすべきか、そもそもリスク管理ができていない。これは名古屋市だけではなく、日本全国そうです。ですから、彼らがとくに悪いとかひどいとは思わない。マニュアルもないところで知識もない現場側で判断しろというのは難しい。今回のようなことはどこでも起きうるし再発もする。大防法も強化して対応できるようすべきです。そして今回のような漏えい事故が起きたときにどう対応するか、危険性がないと確認する手順や立ち入り制限をどうするかといったことについて、国レベルで専門家による委員会をつくってきちんと今回の事例を検証したうえでマニュアル化する必要がある」

 商業ビルなどでのアスベスト除去工事は、今回同様に営業中にすぐ隣で実施していることが少なくない。そうした現場で今回と同様の事故が起きた場合に、利用者らの曝露を減らす対応がまったくされず、同じ失敗が繰り返されるのではないか。

 とくに容易に対応が可能なはずの今回のような事例でも、立ち入り禁止措置がされないのだ。まさしく外山氏のいう通り「どこでも起きうるし再発もする」ことが強く懸念される。

 飛散事故から約2週間たった12月26日現在でも事故原因は不明のままで、工事再開のめどは立っていない。営繕課の松井氏は「現在なぜ飛散したのか原因究明をやろうとしている。対策を講じて工事を再開したい」と話す。

 市環境局も交通局も工事や健康被害について「検証する」と公言する。だが、現在のところ、その体制も不明だ。国への相談などもしていないという。

 国レベルでの透明性のある審議により、きちんと事故の検証がされる必要があるのではないか。事故直後のような対応の過ちを繰り返すことは許されない。