石田徹也の作品について | やるせない読書日記

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 年中、youtubeを見ていると奇妙なもの

 

にぶち当たる。石田徹也という画家の作品

 

で、これ何となく記憶があった。いつだっ

 

たか、練馬区美術館で展覧会があり、その

 

チラシをどこかで見ていたのだ。

 

 

 

 多分、有名なこの絵だったと思う。

 

石田徹也は武蔵野美術大学卒、ウィキに

 

よれば、1973生まれ2005年死去。電車

 

への飛び込み自殺だったとされている。

 

 この絵なんかまだ序の口で、ネット

 

で画像や動画を見ると、その凄惨とも

 

いえる絵の世界に慄然とさせられる。

 

 

 

 

 

  大学を卒業してから、就職せずアルバイトをしながら

 

絵を描き、逝去するまでの10年間で180枚もの作品を残した。

 

31歳で自殺であるから、精神が健常でなかったのは容易

 

に分かる。

 

 陰惨、憂鬱、汚辱、劣等などが絵から導き出される

 

言葉で、こういう奇形で陰惨な感情に僕は子供のころ

 

囚われたことがあり、見ていて嫌な感じだが、引き込

 

まれる。

 

 こういった感覚を絵にしてみる人は多くいるかも

 

しれないが、ここまで描き得たというのは石田徹也

 

の抜群の画力だと思う。

 

 まあ、誰でも自分を汚辱や劣等感の十字架にかけ

 

て自虐してみたいと思うが、便器の中に逃げ込む

 

図は描けない。そこまで行ったら、統合失調症的

 

な全くの空虚に陥ってしまう。

 

 この人は描く事によって、かろうじて生きなが

 

らえた気がする。芸術に定着されず、これらの

 

イメージに苛まれていたら生きることは

 

かなり難しい。

 

 石田徹也の画集がメルカリにあったが、

 

買う気にはならなかった。